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整体は内容を調べてから施術を受けよう

近頃、住んでいる近くでもよく見かける整体院の看板、厚生労働省の統計によるとコンビニエンスストアの約2倍あるそうです。

近くにあるからといって、ただ肩こり腰痛を直したいと飛び込んだりしていませんか。
整体といっても様々な種類があるので、目的に応じた適切なところを選ばなければなりません。

整体は医療施設とは異なる事も理解して選ぶ必要があり、場合によっては施術後に体調を崩し整形外科に行かれる人も少なくありません。

定義があいまいな整体ですが、施術の種類や効果を理解して利用すれば、肩こり腰痛ばかりでなく疲労回復、食欲増進、ダイエット効果など利点もたくさんあります。

整体とはどのようなものでしょうか

整体はアメリカのカイロプラクティックという脊椎を調整するヘルスケアに似た骨格の矯正を目的とした手技を用いた施術が元で、野口晴哉が野口整体という名で広めたのが始まりです。

辞書によると「薬を使用せず、主に手技で骨格のゆがみを矯正し、筋肉や内臓のバランスを整え、健康増進・体質改善をはかる民間療法」と説明されていて、代替医療サービスともいわれています。

整体の種類

整体師には国家資格が必要な「鍼灸(シンキュウ)」「接骨/整骨(柔道整復師)」「あん摩マッサージ指圧」と民間資格で施術できる「カイロプラクティック」「マッサージ療法」「スポーツマッサージ」「タイ古式マッサージ」などがあります。
そして、屋号に「整骨」「接骨」「マッサージ」といった文言を使用できるのは国家資格者だけです。

「国家資格」を取得するには専門学校などで3年以上学び国家試験を突破しなければなりません。

一方「民間資格」は、なんらかの団体が主宰する通学制か通信制のスクールに通い認定を受けたのち、系列のサロンで修業する整体師がほとんどです。

どちらの資格にしても施術の技術習得には実地講習や実技指導などの経験を積む必要があります。

整体の事故報告

(独)国民生活センターに寄せられている整体による危害相談は「国家資格者」よりも「民間資格者」による施術を受けた人の方が多く、施術によるものと明確に判断できるものが4割以上もあるようですが、因果関係を明らかにすることが困難なケースもあって解決が難しいとしています。

増加傾向にある危害の内容は、神経・脊椎の損傷、骨折、擦過傷・挫傷・打撲傷などがあり、80%近くの人が施術後に異常を感じて医療機関を受診していて、中には以前の状態に治るまでに3カ月程かかると診断された例も報告されています。

また整体院の広告や表示には法律上問題があると思われるものや、消費者に誤認や過度の期待を与えるおそれがあるものがあり、注意を呼び掛けています。

整体の効果

整体はこわばった筋肉をほぐし、骨格や内臓を正常な位置にもどすことで、人体に備わっている自然治癒力を高めて健康を取り戻すことがあります。
健康な人でも同じ姿勢で仕事を続けていることで起きる肩こり腰痛の改善を初め、運動後の筋肉のメンテナンス、姿勢を改善して血流やリンパの流れを良くするなどのメリットも沢山あります。

整体の施術に関する効果を証明している論文が多く発表されています。
一例として「柔軟性の向上」「肩こり腰痛の軽減」などの身体の改善状況を数値化したデータや唾液に含まれるα-アミラーゼ及びコルチゾールの減少により神経的ストレスの改善を示したものがあります。

 

整体を利用する前に注意すること

整体は体を正常な形に整えることにより自然治癒力を高め健康を維持させるものです。
レントゲンやMRI、または血液検査など具体的な画像や数値が確認できる医療に対して、整体は手技によるものなので感覚に頼る以外に方法がないため施術者の技量によって結果は大きく変わります。

施術を受ける側も「強すぎる」「痛みがある」などを相手に伝えることも重要です。

そして疾患のある場合は「整体」より「医療」を受けるべきです。

整体院の選び方

前述のとおり施術は感覚でおこなうため、充分な経験を持っている整体師であるか確かめる必要があります。
知人の口コミの良否や古くから同じ場所で開業されていて整体師の入れ替わりがないなどが参考になります。
整体院に行く前にホームページ等を検索し国家資格者がいるかどうかを調査してください。

そして、整体は身体に様々な影響を及ぼすものであることを理解して症状や希望に合った施術を選択することが何より大切です。

整体に依存してはいけない

整体とはどの様なものか理解して利用すれば効果はありますが依存するのは良くありません。
健康的な生活習慣が何より大切で「整体」は補助的に利用するのが最善です。
ありきたりですが「良い睡眠」「バランスの良い食事」「適度な運動」に心掛けで健康な体を維持してください。