ガラスの宝石箱に入った動く宝石!初心者でも失敗しないインテリア性抜群のベアタンク水槽_3

水彩画のようにも見えるこの写真!水槽の上から撮影したものです。

Guppy tank like a watercolor painting

ベアタンク水槽について今回が3回目の記事になります。1回目は実際に立ち上げているベアタンク水槽の機材、2回目は飼育している生態(グッピー)について紹介しました。

【1回目の記事】

ガラスの宝石箱に入った動く宝石!初心者でも失敗しないインテリア性抜群のベアタンク水槽_1
初めて熱帯魚を飼育する人のために水替え不要でインテリア性の高いベアタンク水槽を紹介

【2回目の記事】

ガラスの宝石箱に入った動く宝石!初心者でも失敗しないインテリア性抜群のベアタンク水槽_2
初心者向けにベアタンク水槽でグッピーの産卵と飼育を実例で紹介

今回は、立ち上げから2年間経過しても水替えをしていない水槽で行ってきたメンテナンスを紹介します。

「ベアタンク水槽で水換えをしていない?嘘でしょう!」と思うかも知れませんが、紹介しているベアタンク水槽が水換え不要を証明しています。理由はよく分かりませんが、直近の水質検査でも理想的な水質でした。

それでは、2年間行ってきたメンテナンスを具体的に紹介しますね!その前に、実際に使っているベアタンク水槽の機材(設備)を以下のリンク(楽天ROOM)で確認してくださいね!

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※このリンクは製品を確認してもらうために作ったものなので、ここから購入する必要はありません。購入の方法は次回「失敗しない購入方法」として紹介します。高額(6万以上)なものなので、よく検討してから買いそろえましょう。

2年間行ってきたメンテナンス(実例)

水槽メンテナンスの概略は以下の3点で、常に念頭においていました。

  • フィルターに定着しているバクテリアの数をできるだけ減らないようにフィルターの掃除を行う
    方法:フィルター2台(壁掛け式と外部式)のメンテナンスのタイミングをずらす
  • 食べ残した餌や熱帯魚の糞で水質を悪化させない
    方法:餌を与えるタイミングで水槽底を常にチェックして残った餌や糞をすぐに除去する
  • 水槽内に苔を発生させない
    方法:適切な光量と照明時間を守り、苔が目に見えなくても水槽全体を拭き取る

では、具体的な方法を紹介していきます。

フィルターのメンテナンス

使用しているフィルターは外部式の「エーハイム クラシック2213」と壁掛け式の「スリムフィルターL」で、ろ材の掃除(入れ換え)と器具全体の掃除のタイミングをずらしています。

エーハイム クラシック2213

今回紹介したベアタンク水槽では、小型圧送ポンプで餌の食べ残しや熱帯魚の糞をフィルター内に強制的に送り込んでいるため、1ヶ月に1回程度の掃除をしています。(ある程度、水換えの役目も果たしています)

1ヶ月に1回は大変と思われるかも知れませんが、作業時間は30分程度で完了します。

具体的には以下の手順で行っています。用意するものは、フィルター内の「水」と「ろ材」が全部入っても余裕のあるタライ(直径451mm×高さ157mmのたらい42型を使っています)だけです。

  1. フィルターと圧送ポンプの電源を切り、給排水のホースに取り付けてあるダブルタップのコックを閉めます
  2. ダブルタップのねじを緩め、フィルターを取り外します
  3. 用意しておいたタライの中で蓋を外し、水とともにすべて流し込みます
  4. タライに流し込んだフィルター内の水で「ろ材」を洗います(水が足りない場合は、水槽の水を足し込みます)
  5. 「ろ材」が洗えたら、フィルター内にセットして残った水は捨てます
  6. フィルター内に水がないまま元の通りセットして圧送ポンプのスイッチを入れます。
  7. 水槽内の水がフィルター内に送り込まれて水位が下がるので、熱帯魚の様子を見ながら少しずつ浄水器の水を足し込みます

このような頻度(1回/月)で掃除をしていると給排水のホース内も水垢程度で済みます。立ち上げから2年が過ぎましたが、いまだにホースの中を掃除したことがありません。

external filter

上の画像は予備に置いてあるサブフィルターです。予算に余裕があれば予備のフィルターを用意しておくことでメンテナンスがスムーズです。また「ろ材」も予備を用意しておくと、天日干しするだけで再利用できます。(メーカーによると、「ろ材」には寿命があり定期的な交換を推奨していますが、数十年間使い古した「ろ材」でも問題なく使えています。

スリムフィルターL

スリムフィルターの「ろ材」はマット状のカートリッジになっているのでメンテナンスはとても簡単です。

wall-mounted filter

wall mounted filter cartridge

このようにカートリッジが簡単につまみ出せます。汚れてきたら浄水器の水で洗って元に戻すだけで完了です。メーカーによると2週間に一度の交換を推奨していますが、このカートリッジは2年間交換していません。

一度のメンテナンスでカートリッジを洗浄するのは1枚だけにするのがポイントで、4枚のうち1週間に一度、1枚のカートリッジを洗浄するだけで長く使えます。

フィルター本体(パイプやポンプ)は汚れてきたと思ったときには洗いますが、この際に気を付けたいのはカートリッジを一緒に洗わないことです。あくまでカートリッジの洗浄は1枚ずつと覚えておくと良いでしょう。

グッピーの餌やりと糞対策

グッピーに限らず熱帯魚は人影を見ると「餌がもらえる」と思って集まってきます。そこで「お腹が減っているのかな?」とついつい餌を与えてしまいたくなるのですが、餌を与えすぎて死なせることがよくあるので、餌は朝方と夕方の2回ほど食べきれる量を与えましょう。

グッピーは餌を与えすぎて死なせることはけっこうありますが、餌の量が少なくて死んでしまうことは、あまりありません。

また、食べきれないほどの多くの餌を与えると、食べ残した餌が腐敗し水質を悪化させるので餌の量は様子を見ながら適切な量を与えましょう。

食べ残した餌と糞の処理

ベアタンク水槽の場合、食べ残した餌や熱帯魚(グッピー)の糞などが底に溜まり見苦しくなるのですが、紹介している水槽は圧送ポンプを水槽底に設置しているので、残り餌が溜まることはありません。(但し、外部フィルターのメンテナンスを1回/月ほどする必要があります)

また、産卵用にビー玉を入れた容器(金魚鉢など)の汚れは圧送ポンプの効果がないため食べ残した餌や糞がたまります。ビー玉が入っているため汚れが目立つことはありませんが、1回/月(外部フィルターのメンテナンスのタイミングに合わせる)に稚魚の確認と掃除をしています。

ビー玉入り金魚鉢のメンテナンス

グッピーの産卵用に入れた「ビー玉入り金魚鉢」のメンテナンスの手順は以下の通りです。

  1. 水が入ったまま、そっと金魚鉢を水槽から取り出す
  2. 金魚鉢から、手でビー玉を取り除く(グッピーの稚魚がいるのが確認できます)
  3. 稚魚を稚魚飼育用(産卵箱でもよい)の水槽に移す
  4. ビー玉と金魚鉢をきれいに洗いもとの状態に戻して水槽内に設置する

この方法は、グッピーが産卵する瞬間を観察することはできませんが、初心者でも簡単に繁殖させられます。

増えすぎたグッピーはどうする?

グッピーの寿命は1年ほどですが、繁殖力が旺盛なため死んで行く数より生まれてくる数の方がはるかに多く、すぐにグッピーで水槽がいっぱいになります。放置しておけば生存競争が働くのか、稚魚が食べられたり、喧嘩をしたりして、それなりにグッピーの数は制限されるようです。

まるで人間社会の縮図のようですが、私たち飼い主はグッピーにとっては神様のような存在なので、命を大切にしてあげないといけません。これが、ペットを飼うすべての人に持ってもらいたい心がけです。

増えすぎて困ったときは、ペットショップで引き取ってもらいましょう。たいていのショップは無償なら引き取って頂けると思います。

  • ペット(生物)の命は大切に
  • ペットは最後まで責任を持って買う
  • 手に負えなくなったらショップに相談(引き取ってもらう)
  • 放流はしない(生態系に影響を与えない)

グッピーの餌の種類

グッピーの餌はフレーク状で、しばらく水面に浮いているグッピー専用の餌がおすすめです。専用の餌はグッピーの生態に合わせた栄養バランスと水を汚しにくいという利点があります。

ちなみに、私は成魚用にフレーク状の「ジェックス パックDEフレーク グッピー・テトラの主食」というものと、稚魚用に細かい粒状の「ニチドウ プレミアムフード メディグッピー」という餌を使っていますが、フレーク状の餌を指先ですりつぶして稚魚に与えることもあります。

Guppy tetra staple food

MEDDI GUPPY

コケ対策

淡水中に発生するコケは1万5千種ほどありますが、大きく分けると「珪藻(けいそう)」「緑藻(りょくそう)」「紅藻(こうそう)」「藍藻(らんそう)」の4つに分類することができます。

これらのコケの特長は割愛しますが、包括的な性質は「コケ」も水草同様に水中の養分を吸収し、照明(太陽光・照明)によって成長します。

ベアタンク水槽の場合は、コケの取り付く場所が水槽のガラスしかないので、ガラス面をスポンジ(台所用スポンジを専用にすることもできます)でこまめに拭き取ることで、コケが大量発生こともなく見た目にきれいな水槽を維持できます。

また、コケは照明が強ければ大量発生する可能性があるので、水槽を直射日光の当たらない場所に設置して、弱めの照明にするとガラスを拭く回数をも少なくて済みます。

そして、餌やりの回数とフィルターのメンテナンスを前述の通りすると、水中の余分な養分を減らせるため、コケは発生を抑えることができます。

  • 水槽は直射日光が当たらない場所に設置する(グッピーの飼育を考慮して、ガラス越しに日光が2~3時間ほど当たる場所がベスト)
  • 照明の光は弱めにする(ベアタンク水槽は熱帯魚以外を育てないことを前提にしているので、強い光は必要ありません。それよりも光の色合い(ケルビン)を重視して、設置場所とのインテリアに馴染ませる方が良いと考えています)
  • コケが目に見えなくても1回/週のペースで水槽内のガラスを拭き取る(コケは目に見えなくても、スポンジでガラス面を拭き取ると、薄っすらと緑色のコケが確認できます)

照明の強さと照射時間

グッピーを健康に育てるには規則正しく1日10時間~12時間程度、適度な光が必要です。光が弱ければ元気なくなり、強ければ疲弊します。

いろいろな照明器具を使って照明時間などを長年試した結果、ベアタンク水槽では以下のようにしています。

  • 水槽は半日程度ガラス越しの光が当たる場所に設置(午前中にガラス越しの太陽光に当てる)
  • 水槽を照らす照明は弱め(障害物がないので弱い光でも底まで届く)
  • 照明時間は10時間(タイマーセットしておくと便利です)

夜に熱帯魚を眺めていると気持ちが落ち着きますよね。でも、熱帯魚に限らず魚には「まぶた」はなく、眠るときも目を開けているので、照明をつけっぱなしにすると死んでしまします。(初心者の頃、24時間つけっぱなしにしてディスカスを殺してしまったという失敗を経験しています)

エアレーションは必要?

結論から言うとエアレーションは不要(好みで行ってもよい)です。というのも、壁かけ式のフィルターから流れ落ちる水と外部式ふいルターが作り出す水流だけでもグッピーが必要とする酸素が水中に溶け込むからです。

グッピーが水面近くで上向きになって「アップ、アップ」しているようなら酸素不足が考えられますが、たいていの場合グッピーの数が多くて酸素が不足しているのが原因です。

グッピーのためにエアレーションを行ってもよいのですが、オープン水槽(蓋のない水槽)の場合、水槽の外に水が跳ねて回りを濡らすことがあるので使っていません。(グッピーの酸素不足や産卵ケースのエアーリフトのために、何時でも使えるように準備はしています)

今回はここまで

今回は経験に基づき、できるだけ水替えをしなくて済むようなベアタンク水槽を作るために、日頃の飼育と水槽・器具のメンテナンスについて紹介しました。

次回は「ガラスの宝石箱に入った動く宝石!初心者でも失敗しないインテリア性抜群のベアタンク水槽_4」と題して、「失敗しない製品の購入方法」と「水槽設置での注意」について紹介します。

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