サラダやほたて丼にすると美味しい生食用のボイルほたてを甘辛く見込んでみました。すこし贅沢ですが、生食用ですから煮込み時間は5分程度でできあがります。
これが甘辛煮に使った生食用のボイルほたてです。サイズが大きめで、ほたての子がしっかりと付いています。赤いのがメスの卵巣で白いのがオスの精巣です。自分勝手な好みですが、実はこの部分が一番美味しいのです。
赤い子はしっかりしていて、もちっとした食感で甘味があります。白子は卵巣に比べるとやわらかく淡泊な味わいです。
大きいサイズのほたては小さなサイズのものより、貝柱のプリプリ感や耳(貝ひも)のコリコリ食感がより強く食べ応えがありますよ。
材料
- ボイルほたて:7個
- しょうが:約20g(千切り)
- 酒:大さじ2
- みりん:大さじ1
- 砂糖:大さじ1
- こいくちしょうゆ:大さじ2
- すりごま:適量(好みで)
調理(作り方)
鍋に、酒(大さじ2)とみりん(大さじ1)、砂糖(大さじ1)、こいくちしょうゆ(大さじ2)を入れ軽く沸騰させます。
ほたて(7個)と千切りのしょうが(約20g)を加え、弱火で5分ほど煮込みます。
5分ほど煮たら火をとめて、そのまま冷まします。(これで、しっかりと味が入ります)
※生食用なので煮込み時間は短いほうが、ほど良い食感に仕上がります。煮込みすぎると身が硬くなります。
火をとめてから常温になるまで、煮汁にほたてが浸かるように裏返してします。ほたての色が少しずつ濃くなり味が染み込んでいくのがわかります。
食卓に出すときに軽く温めなおすと、味のよくしみ込んだ煮込みになります。
完成した「ほたて貝の甘辛煮」がこちらです。トッピングの「すりごま」はお好みでどうぞ。
煮物は一度冷ますと味が染み込む
煮物は冷めるときに味が染み込みます。この方法は「含め煮(ふくめに)」といい和食の煮物で使う調理法です。
食材をコトコトと煮込んでいるときに味が染み込むと思いがちですが、実は食材の多くは加熱すると食材から水分が抜けていき、冷ますと水分が戻るという性質があります。
含め煮は、この水分が戻る性質をうまく利用し、煮汁を食材の中に取り込む調理法なのです。
また、食材を長く煮ると水分だけでなく、うま味も流れ出てしまいます。そして、冷やしても食材にうま味が戻らなくなり、出し殻のようになってしまうこともあります。
ということで、「味が薄い」「味が染み込んでいない」と感じたら、まずは一度冷ましてみて下さい。それでも味が薄ければ調味料を足すなどしても遅くはありません。
まとめ
今回は、まな板も包丁も使うことなく、鍋一つで作れる美味しい「ほたて貝の甘辛煮」を紹介でした。また、和食で煮込みの基本ともいえる「含め煮」について簡単に説明していますので、今後の煮込み料理の参考にして下さいね。