男の料理|10分で作る栄養満点の牡蠣雑炊

牡蠣雑炊

体が温まるものが食べたいけど、寒くて料理をする気が起こらない!こんな時に10分で作れる牡蠣雑炊はいかがですか?

鍋一つで作るインスタントなみに簡単な料理ですが、栄養価が高く体が温まります。

材料(2人前)

☆材料

  • ごはん:250g
  • 生牡蠣:100g(加熱料理用)
  • うどんつゆ:320g(そのまま使えるストレートつゆ)
  • 玉子:2個
  • きざみネギ:適量

作り方(調理)

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  • 牡蠣を水洗いし、ザルにあげます。
  • ザルにあげた牡蠣全体に沸騰したお湯を回しかけます。

※牡蠣に熱湯をかけることで、ヌメリと一緒に臭みが取れます。

 

  • 鍋にうどんつゆをいれ沸騰させます。
  • 沸騰したつゆに、ごはんと牡蠣を入れて、中火で5分程度煮ます。

※牡蠣には様々な菌が付いているので5分以上加熱します。
※牡蠣を加熱しすぎると身が縮むので注意して下さい。

 

  • 程よく牡蠣に火が通ったら、玉子ときざみネギを加えます。
  • 弱火にして、2~3分むらすように煮込むと出来上がり。

※玉子は白身のこしを切らないように流し込み表面で軽く混ぜます。
※きざみネギは好みで最後にふりかけても良いです。

料理のポイント

短時間で簡単にできる料理ですが、作ってみると意外に難しいものです。人によって好みが違うので基準は自分主体で調整してください。

  • 牡蠣の湯通し:強い磯の香りを好むなら、よく水洗いした牡蠣をそのまま鍋に入れます。
  • ごはんとつゆの比率:つゆの量にも個人に差があるので、比率は好みで決めましょう。
  • ごはんの炊き込み時間:ご飯は長く炊き込むと粘りが出てきます。お茶漬けのようにさらさらと食べたいのなら炊き込み時間を短くしましょう。但し、牡蠣の加熱時間には気を付けてください。
  • 溶き卵:玉子の溶き方、加熱時間、混ぜ方によって仕上がりは大きく変わる重要なポイントです。大抵のお店で出される雑炊の玉子は、白身のこしを切らないように黄身を切りまだらな状態のものを沸騰している中に回し入れふっくらと仕上げています。参考にして下さい。
  • きざみネギ:ネギは薬味として器に盛ってからでも美味しく頂けます。また、三つ葉などもサッパリとして良いでしょう。

味付けが薄く、シンプルな調理はチョットしたことで仕上がりが随分と違います。自分の好み(思い通り)の材料の比率、火入れのタイミングと時間など、一度覚えれば市販のものだけでお店の味に迫れます。

牡蠣に含まれる栄養とその効果

日本で出回っている牡蠣は、夏が旬の「岩牡蠣」と冬が旬の「真牡蠣」です。そして、生食用と加熱調理用があります。生食用と加熱用の違いは養殖する場所の違いで、近海(陸に近い)場所で養殖されたものは栄養が行き届き大きく育ちますが菌も多く、遠海のものは菌が少ない代わりに小粒のものが多いといった特徴があります。

牡蠣は「海のミルク」と呼ばれ、牛乳のようにさまざまな栄養素をバランスよく含むことで知られています。そして、1個(約20g)が約12kcalと低カロリーで脂質も少なめです。

主な栄養素は、必須アミノ酸やグリコーゲンをはじめ、ビタミンB1・B2・B12、ミネラルなどの栄養素とタウリンが含まれています。とくに亜鉛の含有量は食品随一ともいわれています。

タンパク質(必須アミノ酸)

牡蠣に含まれるたんぱく質は、良質のアミノ酸がバランスよく含まれていています。近年、フィットネス業界で話題の「EAA」(必須アミノ酸)がすべて含まれているスーパーフードなので、ダイエット効果が期待できます。

グリコーゲン

グリコーゲンとは、多数のブドウ糖が複雑につながった多糖類で、動物デンプンとも呼ばれています。骨格筋で筋収縮のエネルギー源となるほか、肝臓のグリコーゲンは血糖値を一定に保つために使われるなど、様々な役割を担っています。

ブドウ糖は体のエネルギー源であるとともに脳の唯一の栄養でもあり、疲労回復や集中力の向上などの効果が期待できます。

タウリン

タウリンは、たんぱく質が分解される過程でできるアミノ酸に似た物質で、貝類やイカ・タコといった軟体動物に多く含まれています。

栄養ドリンクの効能でよく知られるタウリンには、コレステロールを減らす(胆汁酸と結びつくことでコレステロールを消費)、心臓や肝臓の機能を高める、視力の回復、インスリン分泌促進、高血圧の予防など、さまざまな効果があると言われています。

牡蠣が「海のミルク」といわれるのは、母乳にもタウリンが多く含まれているからなのかも知れませんね。

亜鉛

食品随一の亜鉛含有量を誇る牡蠣(牡蠣100gに亜鉛14mgを含有)。亜鉛は体内で作り出せない必須ミネラル16種類のひとつで、不足するとさまざまな症状を起こすことがあります。

亜鉛には、味覚を正常に保つ、抗酸化作用、免疫力向上、生殖機能の改善、うつ病の緩和をはじめ、タンパク質と合わせて摂ることで成長・発育を促す効果や、髪の毛・肌の健康維持の効果もあります。

鉄分

牡蠣は、鉄分を多く含む代表的な食品のひとつです。鉄分はタンパク質とともにヘモグロビン(赤血球の主成分)を作り出す重要な材料です。

ヘモグロビン内の鉄は酸素を運ぶだけでなく、酸素を使ったエネルギー代謝サイクルにも働いています。また呼吸やDNAの合成・修復、薬物や異物等の代謝など、細胞内でのエネルギー代謝にも関係しています。

鉄分が不足すると貧血はもとより、持久力の低下、疲労感・筋力低下などの症状を起こすことがあります。

ビタミンB群

牡蠣には、ビタミンB1・B2・B6・B12などのビタミンが含まれ、中でもビタミンB12はウナギの10倍もあります。

ビタミンB12は補酵素として、アミノ酸代謝、核酸代謝、葉酸の代謝に関わり、赤血球の生産、脳神経および血液循環など体内組織の機能と発達を正常にたもつ役割を持っています。

ビタミンB12が不足すると、貧血、末梢神経障害(しびれや、手足のチクチクする痛み)、疲労、体力低下、便秘、食欲不振、体重減少などの症状を起こすことがあります。

さいごに

牡蠣の栄養価は非常に高く、一般に栄養価が非常に高いとされているうなぎに比べても、鉄分が約2倍、ビタミンB12は約10倍、亜鉛が7倍もあるのに、カロリーは5分の1程度のスーパーフードです。

インスタント食品なみの短時間で作れる牡蠣雑炊は、牡蠣の栄養素を逃がすことなく摂取できる大変便利な料理です。

寒いこの時期には、体の温まる牡蠣雑炊をお勧めします。

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