片栗粉を使って出汁をトロトロにした「うどん」のことを京都では「たぬきうどん」と呼び、「うどん」を「そば」にすると「たぬきそば」になります。これは京都だけの呼び名のようです。
また、関西で「たぬき」といえば関東の「きつねそば」と同じなんですよね。ややこしい呼び名で混乱してしまいますよね。
なぜこのような話しを持ちだしたかというと、京都以外で「鶏卵そば(けいらんそば)」という蕎麦を食べたことがないので、ひょっとすると京都だけの食べ物かもしれないと思ったからです。
知らない方のために「けいらんそば」を簡単に説明すると、片栗粉でトロトロにした出汁に溶き玉子を加えた温かい「そば」のことです。「玉子とじそばのあんかけ」といったほうがイメージしやすいかもしれません。
これが「けいらんそば」で、おろし生姜を乗せるのが一般的です。トロトロの出汁と生姜が体を温める効果があるのが特長です。
夏場でもエアコンで体が冷えた時には食べたくなります。
京都では「本家尾張屋」という蕎麦の有名店が「けいらんそば」を提供しているので知らない方はいないとは思いますが、まだ食べたことがない方は是非試してみて下さい。
それではスーパーで安くて簡単に手に入る材料で「けいらんそば」を作る方法を紹介します。
材料(1人前)
- ゆでそば:1玉(100円程度で販売している袋入りのそば。そば粉が5割以上をおすすめ)
- そばつゆ:300ml(100円以下で販売している袋入りのそばつゆ)
- 水溶き片栗:片栗粉大さじ1を水で溶いたもの
- 溶き卵:全卵1個
- おろし生姜:10gほど(量は好みで調整してください)
- 油揚げ:15g(余り物を入れただけなので、なくても構いません)
※ 材料費は300円ほどです。
調理(作り方)
妻の分も一緒に作ったので説明に使用している写真は2杯分になっていますので、作り方に掲載している写真はイメージだと思って下さい。
準備するもの
短時間で出来上がるので、使うものは前もって準備しておきます。
- 水溶き片栗粉
- おろし生姜
- 油揚げ(きざみ)※ 入れなくてもよい
- 溶き卵
- 蕎麦を茹でるためのお湯(5~2L程度)
- 小鍋にそばつゆ
- 「けいらんそば」を入れる器(お湯を入れて温めておく)
ここまで準備できれば、3分ほどで出来上がります。「そばつゆ」の作り方と「麺」の温め方を別々に説明しますが、ほぼ同時進行になります。
※ この調理はスピードがポイントです。
「けいらん」の作り方
1.「そばつゆ」で具材を煮る
「そばつゆ」を煮たて、油揚げを入れ軽く沸騰させます。
※ 具材を入れない場合は「そばつゆ」を煮立てるだけです。
2.「そばつゆ」にとろみをつける
火を弱めて「そばつゆ」をかき混ぜながら水溶き片栗粉を少しずつ流し入れ、とろみをつけます。
3.溶き卵を流し入れる
溶き卵を流し入れ、ひと煮立ちしたら火をとめて卵をぐるぐると混ぜます。
4.器に入った温かい蕎麦にかけます。
蕎麦の温め方
そばつゆが出来上がるまでに蕎麦を温めて器に入れておかなければならないので、そばつゆと同時に温める必要があります。
今回、使用するする蕎麦は「ゆでそば」なので温めるだけにしておきます。茹ですぎるとブニブニになってしまうので注意が必要です。
※ タイミングとスピードがポイント
1.器を温める
お湯が沸いたら、まずは器に入れて温めておきます。
2.「ゆでそば」を温める
沸騰したお湯に「ゆでそば」を入れ温まったらザルに上げて水気を切って器に入れます。これに先ほどの「けいらん出汁」をかければ出来上がりです。
完成
お店で食べると1,000円以上する「けいらんそば」を自分で作ると350円ほどだと思います。(蕎麦100円・だし100円・片栗粉50円・光熱費など100円)
それに、作る時間はカップ麺と同じくらいです。
本当に美味しいので是非試してみて下さいね!少し手間が掛かりますが蕎麦は乾麺のほうが美味しいと思います。