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認知症予防に効果が期待できる食用油6選

2025年の日本全国の認知症患者数は700万人を超えると予想されています。これは、65歳以上の5人に1人が認知症になるということで、家族や友人など身近な人のなかに1人は認知症の人がいることになります。

そして、その原因の1つが食用油であり、脳に悪影響を及ぼす油を毎日摂り続けていると、将来認知症になるかもしれません。

今回の記事では、認知症にならないために、脳に良い影響を与える食用油と、悪い影響を及ぼす食用油について解説します。

人の脳と食用油の関係

good brain bad brain

人間の脳の約60%が油でできています。そして、その材料となる油は食事から摂っている食用油です。そのため、新鮮で脳に良い影響を与える食用油を摂っていると、脳の神経細胞はいきいきと強くなり、ボケない脳を作りやすくなります。

その反面、脳に悪い影響を及ぼす食用油を摂っていると、脳内に有害物質がたまり、神経細胞をどんどん殺して脳を委縮させていきます。すると、脳の働きは低下し続け「数時間前のことも覚えていない」などの記憶障害を起こし、認知症を進めるのです。

では、認知症予防に良い食用油とはどのようなものなのか?そして気をつけたい食用油とはどのようなものなのか?順番に解説していきます。

脳に良い影響を与える食用油6選

認知症を予防する効果が高い食用油の特徴は、脳の神経細胞を強く保つ脂肪酸が多いことと、その働きをサポートする抗酸化成分が豊富なことです。

この条件を満たしている食用油が以下の表です。

食用油

分類

特長

オリーブオイル

オレイン酸

オメガ9系・不飽和脂肪酸

酸化しにくく、抗酸化力に優れたポリフェノールを含み、体内の活性酸素を減らして、酸化、炎症を防ぐ効果がある。

ココナッツオイル

中鎖脂肪酸

飽和脂肪酸

体内でケトン体になり、効率的な脳のエネルギー源となる。また、免疫力を高める効果もある。

えごま油

α-リノレン酸

オメガ3系・不飽和脂肪酸

体内で青魚の多く含まれるDHA・EPA(オメガ3系)に換わり、脳の神経細胞を強くし、血流量を増やす効果がある。

あまに油

α-リノレン酸

オメガ3系・不飽和脂肪酸

体内でDHA・EPAに換わり、脳の神経細胞を強くし、血流量を増やす。また、更年期障害を軽減する効果もある。

米油

オレイン酸

オメガ9系・不飽和脂肪酸

抗酸化力が高いγ-オリザノールという成分を含み、脂肪酸との総合効果でアミロイドβの蓄積を防ぐ効果がある。

ごま油

オレイン酸

オメガ9系・不飽和脂肪酸

脂肪酸とセサミン・ビタミンEなどの抗酸化成分とのバランスのよさで、脳内の酸化・炎症を防ぐ効果がある。

※記事の最後に、これら食用油の一覧(リンク)を貼っておきますのでチェックしてみて下さい。

これらは、脳にいい影響をもたら食用油ですが、保存方法や使い方によっては効果がなくなるだけでなく、悪影響を及ぼす可能性があります。

【調理油、使用上の注意点】

  • 時間とともに酸化するため、開封後は1ヶ月程度を目安に使い切る(購入時の量を調整)
  • 光や熱により劣化するので、直射日光や蛍光灯の光をさけて涼しいところに保存する
  • 加熱すると酸化が促進して、有効成分もなっていくので、調理後は時間を空けずに食べきる
  • 揚げ物などで一旦加熱した食用油は、酸化してしまっているため使わない(継ぎ足して使うのもよくない)

それでは、脳に良い6種類の調理油の特徴と摂り方を詳しく見ていきましょう。

brain

オリーブオイル

【有効成分】

  • オレイン酸
  • ポリフェノール(オレウロペイン)
  • ビタミンEなど

【効果】

神経細胞を強くして脳を大きく保つオレイン酸が70%以上も含まれています。オレイン酸は高コレステロール、高エネルギーの食事が原因で過剰に増えた悪玉コレステロール(LDL)を抑制する効果が期待できます。

ポリフェノールの1種であるオレウロペインが多く含まれていて、認知症予防と動脈硬化の予防に役立ちます。また、オレウロペインは美肌効果、抗菌・殺菌効果もあるといわれています。

【注意点・使い方】

オリーブオイルは大きく分けて「(エキストラ)バージンオリーブオイル」と「ピュアオリーブオイル」に分類されますが、ピュアタイプは精製油が含まれているためエキストラバージンを使いましょう。

エキストラバージンオイルは、生食用としてサラダドレッシングやタレに使うこともできますし、炒め物や揚げ物など加熱料理にも使えます。

そして、魚や野菜・ナッツなどを組み合わせると、より効果が高まります。

ココナッツオイル

【有効成分】

  • カプリル酸(中鎖脂肪酸の一部)
  • カプリン酸(中鎖脂肪酸の一部)
  • ラウリン酸(中鎖脂肪酸の一部)

【効果】

中鎖脂肪酸(MCT)は、消化吸収の際に消化酵素の助けを必要とせず、門脈から直接肝臓に運ばれます。そして体内で中鎖脂肪酸がケトン体に換わり能を効率的に働かせるエネルギーになりなります。

また、中鎖脂肪酸の一部であるカプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸などは、抗菌作用や抗ウイルス作用があるため免疫力を高める効果も期待できます。

余談になりますが、この特徴を利用したダイエット法がケトジェニック(ブドウ糖の代わりにケトン体を脳のエネルギーとして使うため、脳にダメージを与えにくいダイエット法)といわれるものです。

【注意点・使い方】

ココナッツオイルはコーヒーなどの飲み物やスープに入れたり、パンに塗ったり、ドレッシングにしたりと幅広く使えます。また、加熱調理しても成分が壊れにくく、酸化しにくいといった特徴があるため、炒め物などにも使うことができます。

但し、中鎖脂肪酸100%のMTCオイルは、加熱すると煙が立ちやすく危険なため加熱調理に適しません。揚げ物に使う場合は、ほかのいい油に1/3程度のココナッツオイルを入れるとサクサクに仕上がります。

ココナッツオイルにはRBDココナッツオイルやバージンココナッツオイル、エキストラバージンココナッツオイル、MCTココナッツオイルなどがあり、メーカーや種類によって中鎖脂肪酸の含有量が違うため、使用する用途(加熱調理または生など)によって使い分けるようにしましょう。

えごま油

【有効成分】

  • α-リノレン酸
  • ポリフェノール(ルテオリンなど)
  • ビタミン

【効果】

体内でα-リノレン酸が、認知症予防に効果が高い成分DHA・EPAに換わり脳の神経細胞を強くし、血流も促します。また、ポリフェノールなどが酸化を抑え代謝もアップさせる効果が期待できます。

そして近年、ルテオリンは食事誘導性の肥満やインスリン抵抗性を改善し、尿酸の生産を抑制する効果があると注目されています。

【注意点・使い方】

オメガ3系の酸化しやすい食用油なので生で食べるのが基本です。主菜や副菜のドレッシングやタレに利用するのがいいでしょう。また、刺身のつけ醤油をえごま油に少量の塩を加えたものに変えたり、加熱調理した料理にかけたりして食べるものいい方法です。

あまに油

【有効成分】

  • α-リノレン酸
  • ポリフェノール(アマリグナンなど)

【効果】

主成分のα-リノレン酸はえごま油と同様に、体内で認知症予防に効果が高い成分DHA・EPAに換わり、脳の神経細胞を強くします。

また、アマリグナンは女性ホルモンのエストロゲンと似た働きがあり、更年期障害など女性特有の症状を緩和するとともに、骨粗しょう症の予防やコレステロールロールを下げる効果も期待できます。

【注意点・使い方】

えごま油と同様に酸化しやすい食用油なので、ドレッシングやタレなど、生で食べるのが基本です。また、美肌効果も期待でき、飲み物や果物、ヨーグルトなどにかけると美味しくいただけます。

米油

【有効成分】

  • オレイン酸
  • ポリフェノール(γ-オリザノールなど)

【効果】

米油の主成分であるオレイン酸はオリーブオイルと同様に、脳の神経細胞を強く保ち動脈硬化を予防するなど、ボケない大きな脳を守る効果が期待できます。

また、こめ油の独自成分であるγ-オリザノールは、アルツハイマー病の原因となるアミロイドβの蓄積を防ぎ、脳の老化を抑える効果があります。

【注意点・使い方】

こめ油は高温での安定性に優れているので、揚げ物や炒め物におすすめです。また、米から抽出するこめ油は日本人にとって相性も良く、サラダドレッシングや和食の和え物に生で使っても違和感なく美味しくいただけます。

ごま油

【有効成分】

  • オレイン酸
  • ポリフェノール(セサミン)
  • ビタミンEなど

【効果】

ごま油の主成分であるオレイン酸は、オリーブオイルやこめ油と同様の効果があります。また、ごま独特の成分であるセサミンはビタミンEとの相乗効果によって細胞や血管の酸化や炎症を阻止する効果が期待できます。

【摂り方】

ごま油には抽出する前の、焙煎の度合いによって琥珀色したものと、透明の太白油(たいはくゆ)があります。

琥珀色したものは、ドレッシングやタレに使うと独特の風味が出ます。また、高温調理にも適しているので、中華料理(チャーハン、野菜炒め、肉炒めなど)におすすめです。

一方、透明の太白油は菓子やパン作りなど、幅広い料理に使うことができます。

また揚げ物に使うとサクサクに仕上がるため、有名天ぷら店では100%ごま油の使用しているところや、こめ油にブレンドしているところもあります。

脳に悪い影響を及ぼす食用油と摂りすぎに注意が必要な食用油

Fried food

脳に悪い影響を与える食用油を脂肪酸名でいうと「トランス脂肪酸」です。そして、「リノール酸」も摂りすぎに気をつけなければならない油です。

これらの食用油はスーパーなどで普通に売られていてます。また、居酒屋の揚げ物や市販の弁当などに入っていることが多く、外食が多いと無意識のうちに大量に体内に入ります。

体内に入った油は消化分解を経て脳にもたどり着きます。そして、脳の神経細胞に悪影響を及ぼし認知症を引き起こす原因にもなるのです。

トランス脂肪酸が多く含む食品はマーガリンとショートニングが代表格で、一般的な市販のパン、菓子類、インスタント食品などにも入っています。

リノール酸は、一般的に調理に使用するサラダ油とキャノーラ湯に多く含まれています。また、加工食品の原材料名に「植物油脂」と表記されることの多いパーム油もリノール酸です。

リノール酸の怖いところは、調理や加工食品に使われていることが多いため、どれだけ摂取したか分からない「隠れ油」であることです。

摂ってはいけないトランス脂肪酸

トランス脂肪酸は天然の油をして肉や乳製品に微量含まれていますが、危険なのは油脂の加工(製造過程)でできる天然でない油(部分水素化油脂)で、米食品医薬品局が2015年6月に原則禁止にすると発表したほど危険な油です。(詳しくは、農林水産省のHPをご覧ください)

摂りすぎに注意したいリノール酸

植物性油に多く含まれるリノール酸は、かつて「健康にいい」といわれていましたが、その後の研究で摂りすぎると炎症反応などの有害作用があることが確認されました。

とくに長期保存や加熱によって酸化したリノール酸は、脳神経の細胞に直接ダメージを与えアミロイドベータ―の蓄積を進めます。さらに血管障害も引き起こし、酸素や栄養が行き渡らなくなった神経細胞は死滅していきます。

また、アブラヤシから大量に精油する安価なパーム油も、摂りすぎると代謝障害を起こし、認知症や動脈硬化のリスクを高めます。

間違った油の認識

ところで「中高年になると、油は摂らないほうがいい」、「植物性の油はよくて、動物性はよくない」というような話しを聞いたことはありませんか?

それらは、すべて誤解で食用油の良し悪しは個別に効能を判断する必要があります。

【誤解1】中高年になると、油は摂らないほうがいい

「中高年になると、油は摂らないほうがいい」という説は、ひと昔前に動物性油脂が血管病の原因だと考えられていたアメリカでの説が、そのまま日本に広まった話のようです。

この説は誤解で、近年では高齢になるにつれ、脳や体にいい油をきちんと摂ることが認知症予防になるとされています。

【誤解2】植物性の油はよくて、動物性はよくない

西暦2000年頃までは、サラダ油などの植物性の油を摂るほうが、血管病などの予防になるとされていましたが、その後の調査研究により、植物性にも悪いものがあり、動物性でもよいものがあることが明らかになってきています。

  • 植物性でよくない油:マーガリン、サラダ油、キャノーラ油、パーム油など
  • 動物性でいい油;青魚(サバやイワシなど)に多く含まれるDHA・EPA 

まとめ

日々の料理や食事において油を重視する人は少なく、スーパーで普通に売られているから安全だと思い込んで、安いものを購入するのが一般的な考え方なのかも知れません。

しかし、日本国内で販売されている食品には、海外では使用禁止になっているような危険な添加物が当たり前のように使われているのも事実です。

なかでも食用油は毎日の料理に欠かせないもので、少量かもしれませんが日々体内に入り続けます。これは、一種の生活習慣のようなもので、脳にいい油を摂り続けた人と、悪い油を摂り続けた人とでは、将来大きな差になって表れます。

それが、やがて子供や孫に迷惑をかける認知症であるなら楽しい人生だとはいえません。末永く健康で生きてこそ本当の幸せで、家族みんなが望んでいることではないでしょうか?

この機会に、今使っている食用油を見直して、末永く健康でいきいきとした脳を手に入れられることを望んでいます。

以下がAmazonで販売されている食用油の一覧です/