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京都「六角堂」紫雲山頂法寺|聖徳太子創建、西国第十八番札所

京都の烏丸六角を西に入った所にある「六角堂」はオフィス街の真ん中。周辺には先ごろリニューアルした「新風館」や、旧)日本銀行京都支店の京都文化博物館などがある。平日は忙しそうにビジネスパーソンが行き来しているのだが、「六角堂」に一歩足を踏み入れると空気が一気に変わる。

聖徳太子が創建したという「六角堂」の本殿を上から観ると六角形です。隣のWEST18というビルのシースルーエレベーターから全貌を見る事が出来ます。

六角堂が六角形である理由【六根清浄を願う】
六角堂の御詠歌は「わが思う心のうちは六(むつ)の角ただ円(まろ)かれと祈るなりけり」で、六つの角は「眼・耳・鼻・舌・身・意」(六根)によって生ずる六欲を指し、これらを捨て去って角をなくして丸くなるという願いが込められている。

境内に入るとすぐに、人懐っこい鳩が肩や頭のの上に乗りお出迎えしてくれます。

本堂(六角堂)

御本尊は、聖徳太子が前世で仏道修行をしていたときに信仰していた念持仏で、如意輪観世音菩薩(如意輪観音)。

太子は、四天王寺建立のための用材を求めてこの地を訪れ、池で沐浴をする際に持仏の「如意輪観音像」を置いておいたところ、像は重くなり動かなくなったそうです。そして、本尊から「御堂を建て欲しい」と天の声。

これが頂法寺(六角堂)建立の始まりです。

御本尊の如意輪観世音(にょいりんかんのん)は秘仏とされているのですが、本殿をお参りした際に網格子の隙間から見る事ができました。

お参りする場所のすぐ横に、「オン・パラ ダ・ハン ド メイ・ウン」といった呪文のような「御真言」。

真言とは、サンスクリット語のマントラの訳語で、「真実の言葉」や「秘密の言葉」といった意味があり、お参りの際に唱えるとご利益があるそうです。

一万円札の肖像でもあった聖徳太子が創建したお寺なら「お金」に関するご利益があるのかな?と思いましたが、如意輪観世音様は、健康で寿命を延ばすといったご利益があるそうで、近年では「縁結び」のご利益があると人気が急上昇しています。

六角堂と池坊

生け花で有名な「池坊」の関係者が本堂の横で「蓮の花」をいけて広報誌の写真撮影。「花道発祥の地」といわれる六角堂と池坊の関係を聞いてみると、「小野妹子」が関係してるようでした。

お話しによると、池坊という名は六角堂頂法寺の坊の名前で、池のほとりにあったことから「池坊」と呼ばれ、代々六角堂頂法寺の経営や管理に当たって来られたそうです。

そして、聖徳太子の命により小野妹子が入道し仏前に花を供えたことが華道の由来とされ、以来六角堂は「花道発祥の地」と呼ばれるようになったらしい。

そういったこともあり、技芸上達にもご利益があるとも言われているようです。


太子堂

この場所が聖徳太子が沐浴をした場所らしいのですが、今は当時の様子をイメージした人口池と、その上に太子堂(別名:開山堂)が池に浮いているように建っています。

中には、太子が合掌して「南無仏」と唱える二歳像、父である用明天皇の病気平癒を祈る十六歳像、仏教の受容をめぐって物部守屋と戦った姿を表す騎馬像を安置してあります。

聖徳太子沐浴の古跡

用明天皇の2年(587年)、聖徳太子は四天王寺を建てるための用材をたずねて、ここ、山城国愛宕群(やましろのくにおたぎぐん)の杣(そま)に入った。夕方御持仏を多良の木に懸け、泉で沐浴をされた。浴後枝にかけた持仏が木から離れず、光をはなって「我は汝の本尊となって七世を経たが、ここは衆生に利益を与えるにふさわしい地であるから御堂を建ててほしい」というお告げがあり、この地に六角堂が建立されたと伝える古跡である。

聖徳太子沐浴の古跡

親鸞堂

恵信尼(親鸞の妻)文書によると、親鸞聖人は29歳のときに比叡山を下り、この六角堂に百日間参籠。そして95日目の暁、夢に聖徳太子の示現の文を得られたと伝えられています。

境内にある「親鸞堂」には「草鞋の御影」と「夢想之像」が安置されています。

十六羅漢

十六羅漢というから数えてみると?十八体ある。よく見ると「にこにこ」と笑っているのは十六体。

どんな時でも「にこにこ」としていられるのは人間が出来ている証拠。今も昔も変わらない大事な気持ちの持ち方です。

「にこにこ」と幸せそうな羅漢像は表情が豊かで見てるだけで、「にこにこ顔」になりそうです。気分が落ち込んだときに見に来るだけでも楽しい気分が取り戻せそうな気がします。

 

羅漢様とは、仏の教えを護り伝えることの出来る優れたお坊様に与えられた名前です。十六と言うのは、方位の四方八方を倍にした十六を表し、あらゆる場所に羅漢様が居られることを意味しています。
この羅漢様は、「和顔愛語(わげんあいご)」を実践されいつも「にこにこ」されています。「和顔愛語」の教えとは、いつも優しい顔つきで、穏やかに話しをするように心がけてさえいれば、必ず良い報いがあると説かれたものです。みなさんも、この羅漢様のように一日でのおおくの「一日にこにこ」を心がけましょう。

邪鬼
この羅漢様の周りには邪鬼がいます。仏教をなかなか理解せず、ひねくれて仏教信者とならない。そんな衆生を邪鬼といいます。中には改心した邪鬼もいて、ここ六角堂には、羅漢様の周りで仏法を学びながらお守りしている者や、本殿前にある大香炉を自分から大喜びで背中に乗せるけなげな邪鬼もいます。ここの邪鬼は皆、自らすすんで縁の下を支えています。

六角堂 十六羅漢

大香炉の足の部分が邪鬼を表しているなんて思ってもいませんでしたが、これが改心した邪鬼だそうです。

一言願い地蔵

なんとも可愛いお地蔵さんです。「一言願い地蔵」といって、「お願いを叶えようかな?やめとこうかな?」と首をかしげているそうです。欲張らずに一つを真剣にお願いすると叶えて頂けるかも知れませんね。


石不動

不動明王は、大日如来が一切の悪魔を降伏させるために身を変じた存在で、怒りの形相をとり、強い法力を持っています。

ここにもいらっしゃいました私の守護神「不動明王」!

不動明王の御真言は初めてです。説明を読むと「3回又は10回」と書いてある。

一文字づつ読んでも間違えるし、結局30回ほど呪文を唱えました。

何故か子供のころから、行く先々で「あなたの守護神は不動明王」といわれています。遠い昔に亡くなった明治生まれの祖母がくれたお守りは「不動明王」。無理やり連れていかれた占いで、占い師から「あなたには不動明王が付いていらっしゃる」といわれる。

今では、すべての不動明王が友達のように感じ、このサイト名も「ふどうしん」なんです。