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京都・祇園祭”山鉾巡行”2021年は中止!

Naginata_Hoko

長刀鉾

Tsuki_hoko

月鉾

今年も、新型コロナの影響で山鉾巡行は中止!

京都の祇園祭は7月16日、前祭(さきまつり)の宵山の日。例年は四条通りをはじめ、直径1kmの範囲に23基の山鉾(やまほこ)が点在し、14日から16日までの期間は数十万人の見物客でにぎわいます。

今年の鉾建ては、技術継承などを目的に10基だけになりました。祇園祭山鉾連合会も感染防止のために観覧の自粛を呼び掛けており、例年のようなにぎわいはありません。

祇園祭

例年の祇園祭は、7月1日の長刀鉾町の「お千度(せんど)の儀」からはじまり、7月31日の「疫神社夏越祭」(えきじんじゃなごしさい)までの1ヶ月間が、お祭りの期間です。

期間中、もっとも大きな行事は山鉾巡行です。

前祭(さきまつり)は7月17日で23基の山鉾が巡行。後祭(あとまつり)は7月24日で10基の山鉾と花傘が巡行します。

例年の宵山は、四条通りや烏丸通りなどが歩行者天国になっていたのですが、今年は取りやめになり、山鉾を照らしている駒形提灯(ちょうちん)も午後7時に消灯。厄よけ粽(ちまき)の授与も同時刻までに制限。

今は中止になりましたが、宵山の日は山鉾のうえから祇園ばやしとともに、厄よけ粽が撒かれていたのを覚えています。

風情はありましたが、人がこぞって粽を取りにくるので危険ですよね!


鉾建ての様子

高さが20m以上もあり、重さが10t以上の鉾をどのように建てているのか気になりますよね。

鉾建てには、大きく分けて「縄がらみ」(土台作り)、「真木の立ち上げ」(鉾の中心にあるもっとも高い柱の建て方)、「車輪も取り付け」、「装飾品の取り付け」の5工程。

伝統を受け継いだ鉾建ては、すべてが手作業。なかでも「真木の立ち上げ」の作業は圧巻。

20mもの長さの真木を取り付けるのは、鉾を一旦横に倒しでから取り付け、そして倒した鉾を立ち上げる。それもロープを使っての手作業。

これを3日間で組み上げるのだから、驚きです。

縄がらみ

古くから伝わる祇園祭ならではの技法で、釘を使わずに縄だけで土台を作っていきます。

複雑に編み込む縄は堅固でありながら柔軟性を持たす。高層ビルの構造を思わす機能を経験と技で作っている。

高さが20mもあれば、6~7階建ての中層ビルの高さ。

残念ながら今年は「縄がらみ」だけしか見られませんでした。

完成した鉾

装飾が施された長刀鉾(写真をクイックするとフルサイズで見られます)

装飾された月鉾(写真をクイックするとフルサイズで見られます)