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母が大切にしている人形は不思議と髪の毛が伸びている?

妻の実家に髪の毛が伸びる人形があります。その人形は40年程前にお爺さんが誰かにもらってきた「鹿の子」という童人形というだけで、どこで作られたものかなど、詳細は分かりません。ただ、お婆さんはこの人形の優しい表情がとても気に入っていて、自分の寝室に置いて大切にしています。

鹿の子人形

お婆さんの話によると、もらってきた当時の人形は髪の毛が肩くらいまでしかなく、帯に掛かっていなかったというのです。もしこれが本当なら、40年程の間に人形の髪の毛が2倍近くも伸びたということになります。

さすがに、そんなことはないだろうと思うのですが・・・。

お婆さん
お婆さん

このお人形は優しい顔をしているでしょ。

ここに来たとき、髪の毛が肩ぐらいしかなかったの。

そろそろ切ってあげないといけないかな?

まるで人形が生きているかのように平然として真顔で言うのです。

みねあきと
みねあきと
 
 

本当か?勘違いか?どちらにしても、髪の毛が伸びていると本人が信じているのなら「気持ち悪い」「怖い」と思ってもおかしくはないのでは?

この話しは先日、孫(私の息子)にも同様の話しをしたといっていましたので、仕事から帰宅した息子に「お婆さんから髪の毛が伸びる人形の話を聞いた?」と尋ねると…。

息子
息子

髪の毛が伸びてきているって聞いたよ。でも前髪は伸びていないので勘違いじゃないのかな?

みねあきと
みねあきと

確かに、前髪だけが伸びていないというのもおかしな話しだと思う。やっぱりお婆さんの勘違いか?

これが「人形の髪の毛が伸びてきている」ことについての家族の会話で、どうもお婆さんが記憶違いをしているように感じます。

しかし、普段の生活では「昨日の○○は美味しかったけど塩気が少し強い」「○月○日○時に歯医者の予約が取ってあるから車で送って欲しい」等々、かなりしっかりとしているので単に記憶違いとも考えづらいのです。

ですが、今は真実が明らかにできないので、とりあえず人形の写真を撮っておいて、ブログに掲載することにしました。それは、そうすることで写真の行方が分からなくなったり、このことを忘れてしまったりすることがない上に、この記事を読んで頂いた人達が後の目撃者になってくれると考えたからです。

数年後の証拠にするための写真は以下の2点で、人形の髪の毛の長さがよく分かるように、側面と背面から撮影しました。

人形の側面

人形の側面

人形の背面

人形の背面

ところで、「鹿の子」とは何を意味するのか。本当に「髪の毛が伸びる人形」というものが存在するのか。今の時点で、可能な限り調べて見ることにしました。

「鹿の子」人形

「鹿の子」は「しかのこ」ではなく「かのこ」と読みます。これは絞り染めで出来上がった模様が小鹿の斑点に似ていることから名付けられたとされています。そして、この人形が着ている着物が「京鹿の子絞(きょうかのこしぼり)」と言って、京都の室町時代から江戸時代にかけて盛んにおこなわれていたそうです。

また、鹿は生命力や繁栄力に優れることから、「子孫繁栄」の象徴と言われ「神の使い」とされていたそうです。

このようなことが分かると、人形の髪の毛が伸びる話しは別としても、それなりの価値のある人形に見えてきます。

髪の毛が伸びる人形はあるのか?

髪の毛が伸びる日本人形が本当にあるのか調べてみると、「お菊人形」や「市松人形」というキーワードが浮かび上がってきました。

お菊人形

お菊人形というのは大正時代に菊子という子供に買い与えられた人形でしたが、事故で亡くなってしまったため、その人形をしまい込んでいたそうです。それから幾年かが経ち、その人形を取りだしてみると少し髪の毛が伸びていたことに気付いたそうで、その証拠写真も残っているようです。

この話しは、「髪の毛が伸びる人形」としてテレビや雑誌で紹介されたため「お菊人形」という名とともに有名になっています。

そして、今は北海道岩見沢市の萬念寺に祀られているようです。

インターネットで「お菊人形」なるものの画像を検索したのですが、どれが本物なのか分からなかったので画像を掲載するのを諦めました。もし本物の画像があるなら見てみたいと思っています。

市松人形

市松人形は、江戸時代に「佐野川市松(さのがわいちまつ)」という美形の歌舞伎役者に似せて作られた人形で、室町時代から公家の子供たちの遊びに使われていたそうです。当時の人形の髪の毛は、本物の人毛で作られていたため、わすかですが本当に伸びていたそうです。

人間の髪の毛は抜けてからもしばらくの間、わずかながら伸びることがあるようで、人形師は人形を作ってすぐには出荷せずに、しばらく経ってから伸びた髪の毛を切りそろえて出荷していたそうです。

この話しならありえそうに思えますが、伸びたとしても数ミリ程度だと思います。しかし、お婆さんが大切にしている人形は、話しを聞く限り2倍以上に伸びているのでこの話しとは少し違います。

市松人形は今も販売されていて、インターネットで買うこともできるようです。高価な人形ですので、子供のおもちゃというより、床の間など和室の飾り物として考えた方が良さそうです。(たぶん髪の毛が伸びることはないと思います)

下にリンクを貼っておきますので、興味のある方はチェックしてみて下さい。

人形の館石倉(楽天)のページです。当該ページの検索欄に「市松人形」と入力して検索すると沢山の種類をみることができます。

市松人形(Amazon)のページです。

日本人形の髪の毛が伸びる原因

人形の髪の毛が伸びる原因をさらに調べていくと、日本人形の髪の毛は1本の髪の毛をUの字(二つ折り)にして人形に埋め込んでいるようで、接着具合によっては片方に引っ張られて伸びたようになることがあるというようなことが分かりました。

しかし、これだとUの字に折り曲げられた髪の毛の片方が倍に伸びると、もう片方が頭皮のすぐ近くにあることになり、髪の毛のボリュームが半分になります。また、すべての髪の毛がそのような状態になることも考えにくく、仮にそのようなことになれば、所有者が髪の毛のボリュームがなくなったことに気付かないだろうかと疑問が生まれてきます。

お婆さんの人形を見ても、髪の毛はボリュームがありシッカリとしているのが分かりますし、このボリュームが半分になれば、「髪の毛が抜けてきた」と思うはずではないでしょうか。

他にも、それらしい解説はありましたが、どれも納得のいくものはありませんでした。

髪の毛が伸びる「リカちゃん人形」

少し脱線しますが、調べている間に「髪の毛が伸びるリカちゃん人形」なるものを発見しましたので簡単に紹介しておきます。

タカラトミーは、2021年6月19日に髪の毛が伸びる仕掛けを供えたリカちゃん人形「マジックロングヘア リカちゃん」を販売しています。

この人形の仕組みは、長い髪の毛を人形のボディーに内臓しておいて、付属の「マジックアイロン」で髪を挟んで引っ張ると、最長で30cmまで伸びるそうです。

まとめ

今回は、妻の母親(お婆さん)が大切にしている人形の髪の毛が伸びる話しを紹介しました。たぶんお婆さんの記憶違いだと思いますが、本当にこれに似た事例があるのかを調べると、それらしきものはあるのですが、どこか釈善としません。

いずれにせよ、写真に撮ってブログに掲載したので数年後には真実が分かるはずです。その時、本当に人形の髪の毛が伸びていたら、この記事を読みに来て頂いた方全員が不思議な事実を知ることとなります。