簡単に作れて、とても美味しい「こんにゃくの甘辛煮」の紹介です。冷えても美味しく、冷蔵庫で1週間程度の保存ができます。
料理のポイント
こんにゃくは製造過程で凝固剤として加えられる「水酸化カルシウム」の水溶液がこんにゃく芋と結びついて生臭いようなアミン臭やアルカリ臭が発生します。また、ゼリー状に固まっているため調味料などの味が染み込みにくいという性質があります。
これらは以下のポイントを押さえておくことで美味しいこんにゃく料理が出来上がります。
- 味を染み込ませるために、こんにゃくは手またはスプーンなどで千切る(包丁で切ると切り口に凹凸がないため味が染みない)
- こんにゃく臭さを無くすために、味を付ける前に沸騰したお湯で茹でる(※茹であげたこんにゃくはザルに上げ洗わずに水気を切る)
- 味付け前に乾いた鍋でこんにゃくを炒ると臭みがなくなると同時に、水分が飛び味が染みやすくなる
材料
- こんにゃく:1枚(約250g)
調味料(A)
- 濃口しょうゆ:大さじ2.5
- 砂糖:小さじ2
- みりん:小さじ2
- ごま油:小さじ1/3程度
調味料(B)
- 七味唐辛子:適量(お好みで分量を調節)
風味付け
- すりごま:適量
調理(作り方)
1.こんにゃくを千切る
こんにゃくを手で千切って一口大にします。
※ 硬くて千切れない場合は、スプーンなどを使うといいでしょう。またフォークなどで刺しておくと味がよくしみ込みます。
2.こんにゃくを茹でる(あく抜き)
鍋にお湯を沸かして3分程度茹でます。
※ こんにゃく臭さ(アク)を抜くためにしっかりと茹でましょう。
3.茹でたこんにゃくをザル上げする
茹で上がったこんにゃくは、ザルに上げて水気を切ります。
※ できるだけ水分が抜けるように、水洗いなどをせずに自然な状態で水分を切ります。
4.こんにゃくを炒る
こんにゃくを茹でた鍋のお湯を流して、中火でこんにゃくを2~3分空炒りします。
※ これで、こんにゃくに含まれている水分がほぼなくなります。
5.調味料を入れて煮詰める
中火のまま調味料(A)を入れ、焦げ付かないように混ぜながら煮詰めていきます。
※ 調味料が写真(左)程度の量になれば出来上がりです。
6.七味唐辛子で辛味と風味を付ける
火をとめて、調味料(B)を入れ混ぜ合わせます。
※ 七味は香りを損なわないように、加熱せずに混ぜ合わせる程度にすると風味が出ます。辛いのがお好きな方は一味唐辛子を使うといいでしょう。
7.完成
今回は最後に「すりごま」をふりましたが、かつお節などをふりかけても美味しく頂けます。
こんにゃくの甘辛煮に加えると美味しい具材
「こんにゃく」だけでは物足りないという場合、「ちくわ」や「油揚げ」などは相性が良いので、加えてみるといいでしょう。また、もう少し辛味が欲しい場合は調味料に「鷹の爪」を加えるのもいいですよ。
これが「ちくわ」と「油揚げ」、「鷹の爪」を調味料投入時に加えた「こんにゃくの甘辛煮」です。これに「かつお節」をふりかける食べ方がおすすめです。(子供のお弁当の一品にピッタリでした)
こんにゃくの砂おろし(砂払い)といわれる理由
昔の人が、こんにゃくを「砂おろし(砂払い)」「胃のほうき」などと呼び、大晦日や節分、大掃除の後に食べていたそうです。
このようなことから「こんにゃくは体の砂払い」ということわざができたそうですが、体の中から砂が出てくるわけではなく、体内に溜まった老廃物を砂に例えたもので、こんにゃくには食物繊維が多く含まれているため整腸作用があり、便通がよくなり体内に溜まった老廃物を排出してくれるといった意味があるようです。
このようなことを聞くと、定期的に食物繊維が豊富なこんにゃくを食べるといいのかもしれませんね。