低温調理でローストビーフを作る方法を何回か紹介しましたが、この1年間で50回以上作ったことで、やっと納得のいくものができました。
低温調理で作るローストビーフ
ローストビーフを作る前に、牛肉の殺菌に必要な調理温度と調理時間を知っておいてください。これは大変重要なことなので、下のリンク記事を一読して下さいね。
それでは、ローストビーフを低温調理で作る方法と、絶品のオリジナル「タレ」の作り方を紹介します。
材料
☆ローストビーフの材料
- 牛モモ肉:300g
- 塩:適量
- オリーブオイル:大さじ1
【付け合わせ】
- 玉ねぎ:1/2個
- ブロッコリー:適量
☆「タレ」の材料
- 砂糖:大さじ2
- 濃口しょうゆ:大さじ2
- 日本酒:大さじ2
- 酢:大さじ1
- にんにく:小さじ1(すりおろし)
- 生姜:小さじ1(すりおろし)
- 玉ねぎ:1/4個(すりおろし)
ローストビーフ作り方
1
牛モモ肉に塩を振り、30分程度馴染ませます。
この間に、低温調理用のお湯を設定温度(55℃~70℃)まで上げておきます。
2
フライパンにオリーブオイルを引き、牛モモ肉の表面を焼いていきます。
3
牛モモ肉の表面が焼き上がったら、熱いまま「ポリ袋」に入れて、あらかじめ用意しておいた「お湯」に漬け込みます。
- 設定温度55℃⇒3時間17分
- 設定温度60℃⇒2時間
- 設定温度65℃以上⇒1時間40分
※この調理温度と調理時間は、食の安全のため、厚生労働省告示に基づいて計算しています。
- 「ポリ袋」は、耐熱性と耐水性のある丈夫なものを使用する(ジップロックなど)
- 牛肉を漬け込む際、全体がお湯の中に浸かるように、ポリ袋内の空気をしっかりと抜く
- 食中毒予防のため、調理温度と調理時間を守る
4
出来上がったローストビーフを「ポリ袋」から取り出し、熱が取れるまで常温で置いておきます。
ローストビーフの食べごろは常温で、温かい状態で食べるのには適していません。温かい状態で切ると、せっかくの肉汁が出やすくなるので、常温に戻した後、食べる直前に切ります。
常温が美味しいといっても2時間以上常温で保存すると、調理後に表面に付着した菌が繁殖するので、食べるまでの時間が空くようでしたら冷蔵庫に保管しましょう。
また、ローストビーフをスライスしてしまうと、表面に菌が付きやすくなるので、常温も冷蔵もグロックの状態で保存しましょう。
ローストビーフを切ったときに出てくる「赤い汁」は、ミオグロビンという色素タンパク質で、重要な栄養素の一種です。
- ローストビーフの食べごろは常温で、食べる直前に切る
- 常温、冷蔵問わず、ローストビーフはブロックの状態で保存する
- 常温保存は2時間以内、それ以上は冷蔵庫で保存
- 冷蔵庫で保存しても1~2日が限度(調理した日に食べましょう)
5
ローストビーフが常温になる間に、玉ねぎをスライして30分程度放置しておきます。
【写真】
玉ねぎを空気に触れさせると、強い刺激臭の「硫化アリル」が「アリシン」という血液がサラサラになる成分に変化します。また、同時に辛味が抜け甘味が出てきます。
放置時間は15分~30分程度で、1~2時間置くとさらに栄養価がアップします。しかし、乾燥してしまうと美味しく無くなるので、状態を見ながら30分以上置く場合は、ラップをして冷蔵庫に保存するのが良いでしょう。
「タレ」の作り方
1
小さな鍋に、砂糖(大さじ2)、濃口しょうゆ(大さじ2)、日本酒(大さじ2)、酢(大さじ1)、すりおろしにんにく(小さじ1)、すりおろし生姜(小さじ1)を入れ、軽く沸騰させます。
2
火を止めて、玉ねぎ(1/4個)を「1」の中に、直接すりおろします。再加熱して、軽く沸騰すれば出来上がりです。
盛り付け
お皿の上に広げていた玉ねぎスライスの上に、薄く切ったローストビーフを乗せて、タレをかけたら完成です。あとは好みで、ミニトマトやブロッコリーなどを添えてください。
まとめ
この方法で作るローストビーフは、設定温度を変えるだけで「レア」「ミディアム」「ウェルダン」と仕上がりを変えることができます。
今回のローストビーフは輸入肉だったので、調理温度を70℃と高めに設定して中までよく火を通していますが、温度設定を低くして「レア」に仕上げる場合は、少し高級な牛肉を選ぶなど、仕上がりによって、使う牛肉のランクを決めるのが安全です。
今回のローストビーフは設定温度を70℃にしましたが、55℃と60℃の場合で下のように仕上がります。
調理温度55℃
調理温度60℃