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男の料理|低温調理で作るローストビーフで注意したい調理温度と殺菌

この記事は、ローストビーフを作る際に気を付けたい、牛肉の殺菌について説明します。これは大変重要なことなので、調理温度と時間は必ず守るようにして下さい。

牛肉には、ステーキの焼き加減がレアのものや、生肉のユッケなどがあり、豚肉や鶏肉と違い、完全に加熱されていなくても比較的に安全だといえます。

これは、肥育環境と牛の体質によるもので、キッチリと管理されて販売されている牛肉であれば、モツなどの内臓を除き、牛肉の中には寄生虫や菌はないとされているからです。

しかし、調理の過程で牛肉の表面に菌が付く場合や、肉の切り目やキズなどから菌が中に侵入してしまうことがあります。そのため、生肉の「ユッケ」は出される直前に、肉の表面を削り取る「トリミング」を行い、ステーキはレア焼きの場合でも表面をしっかりと焼く必要があるのです。

ローストビーフの場合も菌に関しては同様のリスクがあり、実際に腸管出血性大腸菌O157の食中毒による死亡事故も起きています。

Enterohemorrhagic Escherichia coli O157

出典:国立感染研究所

この様なことから、ローストビーフを製造販売する事業者に対して「特定加熱食肉製品」として安全を守るための規格が定められていることを知っておいてください。(詳しくは、記事末尾のリンク)

ローストビーフの場合は、厚みのある牛モモ肉のブロックを低温で調理するため、内部まで熱が通りにくく、厚みが約4cmの牛モモ肉の場合、中心部の温度が調理温度と同じになるまで、100分程度かかります。そして、殺菌する時間が必要となるので、さらに時間がかかることになります。

【殺菌のために必要な温度と時間】厚生労働省告示より抜粋

  • 調理温度55℃⇒殺菌時間97分
  • 調理温度59℃⇒殺菌時間19分
  • 調理温度63℃⇒殺菌時間(瞬時)

※この場合において、製品の中心温度が35℃以上52℃未満の状態を170分以内としなければならない。

つまり、59℃の低温調理でローストビーフを作る場合、加熱時間が100分と殺菌時間19分、合計で119分(約2時間)かかることになります。

従って、家庭でローストビーフを作る場合は、調理温度を65℃から70℃で、1時間40分程度の時間をかければ安全だといえます。

【参考リンク】

公益社団法人:「特定加熱食肉製品」と「ローストビーフ」
URL:http://www.anan-zaidan.or.jp/news/kanetu.pdf

厚生労働省告示:食肉製品
URL:https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11130500-Shokuhinanzenbu/0000071198.pdf