酒好きにはたまらない鳥せい本店の「神聖たれ口」

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Torise main store

京都の酒処伏見では毎年3月頃に新酒の蔵開きが行われるのですが、鳥せい本店では11月頃から新酒の「神聖たれ口」を頂くことができます。

妻と二人でランチを食べに行ったとき、「神聖たれ口」があると聞かされて車で行ったのにもかかわらず誘惑に負けて呑んでしまいました。

「飲酒運転になるのでは?」と思われるかもしれませんが、鳥せい本店ではこんな時のために翌日の11時まで駐車しておいても良いといったサービスがあるので安心して飲むことができます。

車でご来店の方へ

運転される方がお酒を飲まれた時は翌日11時まで駐車されても結構です。
お申し出頂きますと、駐車許可証を発行いたします。
お気軽にお申し付け下さい。

許可証のない方の無断駐車は駐車料として2万円請求致します。

・・・略

鳥せい本店

翌日の11時までに車を取りに来なくてはならないのですが本当に助かるサービスです。今回も翌日に車を取りに行ったのですが、それだけでは済まずにまたもやランチを食べてしまいました。ちなみに「たれ口」を呑むのはさすがに我慢です。

「鳥せい本店」ってどんな店?

京都にお住まいで酒好きなら知らない方はいないと思いますが、鳥せい本店は「株式会社 鳥せゑ」が経営する鶏料理専門店で、「株式会社 山本本家」と共同で1976年にオープンした名店です。

「株式会社 山本本家」は1677年から続く伏見でも有名な老舗の酒蔵で「白菊水」で仕込んだ「神聖」という銘酒を作っている酒蔵で、通称「神聖」と呼ばれています。

鳥せい本店は『神聖』のアンテナショップになっていて、一般的に販売されていない搾りたて生原酒「神聖たれ口」が提供されています。また、隣には神聖の直売店があり、ここでしか手に入らない清酒や酒粕などが販売されています。

「神聖たれ口」とは

仕込み水は、鳥せい本店の横にある井戸から湧出ている伏見七名水のひとつの「白菊水」です。以前はだれでも自由に利用(容器に入れて持ち帰り)できたのですが、今は感染予防のため利用ができなくなっています。(店内の待合のウォーターサーバーでは自由に飲む事ができます)

Shiragixui

「神聖たれ口」の「たれ口」とは、酒槽(さかぶね)の片方の側面下部にある、搾った酒がチョロチョロと出てくる口のことです。近年では搾り器が使われているようですが、造りたてそのままの生原酒は酒蔵でしか味わうことができません。

「たれ口」と「生原酒」の違い

鳥せい本店では店内の中央に「たれ口」と「蔵出し生原酒」が入ったタンクが置かれていています。左側が「たれ口」で右側が「蔵出し生原酒」です。

liquor tank

「たれ口」とは搾り器からしたたり落ちるしぼりたての新酒「何の手も加えていない日本酒」で、新鮮な香りと深い味わいです。そして発酵の際に酵母菌がだす炭酸ガスがわずかに残っています。(香りが良くて濃厚)

Shinsei-tarekuchi

「生原酒」は「たれ口」を一度だけろ過して不純物を取り除いている日本酒です。(たれ口に比べてあっさりした感じ)

直売店限定の純米吟醸「神聖」

Shinsei's direct sales store

鳥せい本店の隣にある神聖の直売店では、この時期だけ瓶詰の「たれ口」や純米吟醸「神聖」などの生原酒が置いてあります。数量限定で売り切れになれば来年まで店には出てこないそうです。

純米吟醸「神聖」も無濾過の生原酒で「たれ口」の部類です。これは山田錦100%(精米歩合60%)、国内産の米麴で造られた日本酒で、「神聖たれ口」よりワンランク上の生酒です。(メチャクチャ旨い酒)

Junmai-ginjo-shinsei

これを買ったのが2月の初旬です。また呑みたくなって先日(3月)買いに行くと、そこには「生原酒」しか置いていませんでした。でも、鳥せい本店ではまだ「たれ口」を提供していたので、瓶詰の純米吟醸「神聖」を買って帰るつもりがまた呑んでしまいました。

「神聖」という名の由来

山本本家の代表銘柄「神聖」は白楽天の詩の一句が由来で、文字は近代日本の画壇を代表する画家「富岡鉄斎」の筆によるものだそうです。

中国(唐の時代)の詩人白楽天の詩「久雨閑悶、対酒偶吟」の一句に「頼に杯中に神聖なるもの有り、百憂も十分奈何ともする無し」というものがあります。この詩の一句は「幸いに神聖(酒)があるので百の憂いもこの酒にはかなわない」という意味です。

要するに、どんな心配や悲しみがあっても「神聖」という酒があれば幸せになるということで付けた名のようです。

確かに幸せになれます。まだお呑み出ない方は是非一度お試し下さい。
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