男の料理|ちりめん山椒

今年もちりめん山椒の季節がやってきました。

冷凍技術の発展で、たいていの食材がいつでも手に入る時代ですが、季節物は旬に食べた方が美味しく、健康にも良いのです。旬の物は鮮度も良く、収穫量が多いため値段は安くなります。

【ちりめんの旬】
しらすは、4月の桜の咲くころから取れはじめ、5月頃がしらす漁の最盛期です。生しらすや釜あげしらすを食べるなら5月。その後、天日干ししたものが「ちりめん」で6月頃からが旬です。
【山椒の旬】
山椒は部位によって旬の時期が異なり、うなぎにかける「粉山椒」は山椒の実が熟したものを乾燥させ、挽いたもので、10月や11月が旬です。
ちりめん山椒などに使われる、実山椒は熟す前の青い実で、強い辛味と香りがあるのが特徴で6月が旬です。
実山椒は鮮度がとても大切で、旬の6月以外に出回ることがなく、まさに旬を感じることができる食材なのです。

ちりめん山椒の作り方

いつもは我流で適当な料理でしたが、今回は京都にある老舗の佃煮店に教えて頂いたレシピを紹介します。
家庭にある器具だけでつくるので、老舗店とは同じには仕上がりませんが、老舗店の作り方は文章で説明します。

Chirimen Sansho

材料

実際に作ったのは、ちりめんを250gで作りましたがレシピは100gで紹介します。調味料の分量はちりめんの分量に合わせて、比率で計算すると同じ味のものが出来上がります。

ここでは、基本的な材料の比率を紹介しますが、分量は個人の好みで調整しましょう。

☆材料

  1. ちりめんじゃこ:100g
  2. 生実山椒:大さじ2~4程度
  3. お酒:180cc(1合)
  4. 薄口しょうゆ:大さじ1.5
  5. 濃い口しょうゆ:大さじ1.0
  6. お酢:小さじ1.0
  7. みりん:大さじ2.0
  8. 塩:ひとつまみ(最後に味を調える)

    ※4番から7番までの調味料はあらかじめ調合して味を確かめます。

  • 山椒が苦手な人は、風味付け程度の少ない量に調整しましょう。
  • 醤油は濃い口の方が風味が出るのですが、量を多くすると仕上がりが黒くなります。
  • お酢を隠し味で使うのもポイントです。お酢のアミノ酸で味に広がりが出ます。
  • みりんは甘味と仕上がりの艶出しだと思ってください。入れすぎると甘くなります。
  • 実山椒は6月以外は出回らないので、軽く茹でたものを冷凍しておくと1年程度は持ちます。

作り方

1

沸騰したたっぷりのお湯に、ティースプーン山盛り1杯ほどの塩を入れ、実山椒をゆでます。 
※ 実山椒のあく抜きはこちらの記事を参考にしてください。

2

ちりめんじゃこをザルに入れ、上から熱湯ををかけてざっと洗い、水分を切っておく。

※この工程で、ちりめんの余分な塩分を取り除きます。

3

お酒を沸騰させて、アルコール分を飛ばします。

※贅沢かもしれませんが、水は使いません。

4

アルコール分が無くなったところで、醤油(薄口、濃い口)、お酢、みりんを投入します。少し薄いかなと思う程度の量にしておきます。
※調味料は別の器に調合しておき、少ない目に投入、後で味をみて薄ければ追加します。

5

はじめは中火で、沸騰してきたら弱火に切り替えて水分を飛ばします。

※焦がさない様に細心の注意をはらい全体に味を行き渡らせます。ちりめんの形を崩さないことに注意。

6

水分がなくなってきたら山椒を投入します。

※山椒の青い色目を残したいので、投入のタイミングを遅くします。
※途中で味をみて、薄ければ調味料を足します。

7

水分が飛び、鍋の縁に薄っすらと焦げ目がついてきたら火を止め余熱で水分を飛ばします。

※焦がすと台無しになるので、目を離してはいけません。

これで完成ですが、まだ水分を含みしっとりとした状態です。老舗店では、この状態から物干し網に広げて干し、パラパラに仕上げるそうです。

物干し網がない家庭料理なので、幾つかの大皿に薄く広げて一日置いて仕上げました。

一晩、空気に触れさせて乾燥させると、色も奇麗に出てきます。

Chirimen Sansho

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