今年は、庭に植えてあるザクロにたくさんの果実が実ったので、子供の頃を思い出いしながら食べてみました。
美容や健康に良いとされているザクロですが、一般に販売されているものはジュースやシロップなど、加工済のものが多く、果実の食べ方がわからないといった人もいらっしゃるのではないでしょうか？
今回は、「ザクロの果実を見たこともない？」「どの部分を食べるの？」と疑問を持っている方に向けて、自宅の庭木で実ったザクロをもとに、食べ方を紹介します。
ザクロの皮には毒がある！食べる部分は？
ザクロの果皮や根皮には、アルカロイド系のプソイドペレチエリンなどの毒性を持った物質が含まれていて、大量に食べると下痢や吐き気、めまい、麻痺症状などを引き起こす恐れがあります。（ザクロの毒性⇒ウキペディア「プソイドペレチエリン」）
食べられるのは「仮種皮（かしゅひ/かりしゅひ）と呼ばれる部分で、中には1粒のタネが入っています。（タネは食べられます）
仮種皮
中に見える白いものがタネ
完熟したザクロの仮種皮は、甘味の中に少量の酸味を加えた味で、爽やかさがあります。中に入っているタネは、サプリメントの原料に使われたり、乾燥したものを健康食品として販売されているほど栄養価が高いものですが、けっこう硬く食べにくいというのが難点です。
捨てるのは、もったいないのでそのまま「ポリポリと食べる」のがおすすめですが、仮種皮をタネごと磨り潰してジュースにしてもいいでしょう。
ザクロの調理方法
この果実は、先日までパンパンの状態だったのが、昨夜に弾けたものを採取しました。見栄えのしない外見ですが、このような国産、天然、無農薬、木成り熟成のザクロは、近年では非常に珍しく家庭菜園ならではのザクロです！
※ 国産のザクロは輸入品と異なり、熟すと自然に皮が弾けて果肉があふれそうになります。
※ 日本の在来種は完熟しても輸入ザクロのように真っ赤になるとは限りません。
ここまで熟していると包丁を使わなくても、果実を手で割りながら仮種皮を散り出すことができます。
完全無農薬なので、このまま食べてもいいのですが、毒性のある果皮を完全に取り除くために水洗いします。
ザクロの栄養素・効果
ザクロには、ビタミンB₁やビタミンB₂、ビタミンC、ナイアシンなどのビタミン類やカリウム、グルタミン酸やアスパラギン酸などのアミノ酸、タンニンやアントシアニン、エラグ酸などのポリフェノールやクエン酸、などが豊富に含まれていています。
このように、ビタミン・ミネラルがたっぷりで、強い抗酸化作用があるビタミンCやポリフェノールが含まれているザクロは健康面でも美容面でもさまざまな効果を持つスーパーフルーツなのです。
一般的にザクロに期待できるとされる効果は、抗酸化作用、抗炎症作用、ウイルス・感染症予防、眼精疲労回復、美肌効果、アンチエイジング効果、むくみ防止、動脈硬化・心臓病予防、骨粗しょう症予防、癌予防、高血圧予防、記憶力向上、持久力向上、筋力回復、対ストレス効果などといわれています。
とても健康によいザクロですが、食べすぎると逆効果ということもあるので、万能薬のように思わないで下さい。
女性ホルモンのエストロゲンが含まれているのか？
ザクロには女性ホルモンのエストロゲンが含まれているため、更年期障害や女性特有の症状に効果があると話題になって人気が急上昇した時期があったのですが、実際には、性ホルモンに酷似した植物性エストロゲンが微量含まれるだけで、残念ながら噂のような効果は期待できないようです。