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建築家「磯崎新」|京都コンサートホール

京都コンサートホールが完成したのは1995年。京都市の完了検査の際に見学させてもらって以来、26年ぶりに内部に入る機会に恵まれました。竣工から20年以上経っているのに古さを感じさせないデザインです。

京都コンサートホールの外観

建築設計はポストモダン建築を牽引した建築家の「磯崎新(いそざきあらた)」で、黒い円筒型の外壁が信楽焼の大型陶板。立方体格子のホワイエ部分の外壁にはフィレンツェでルネサンス時代(15世紀)の公共建築物によく使われていたピエトラ・セレーナ(Pietra Serena)という石が使われています。Pietra Serenaとは「晴れやかな石」という意味で、粒子が細かく硬い石のため細かい装飾が施しやすい特徴があります。

この建築物は五線譜を表現した立方体、エントランスホールとアンサンブルホールムラタ(小ホール)がある円筒形、ホワイエ部分の立方体格子の3つの幾何学的な形から出来ています。

円筒形の建物の周りには広くて浅い池があり、クリスマス用に装飾されたイルミネーションと建築物を映し込んでいました。

エントランスホールとそれを取り巻くスロープ

ホールに入って最初に目につくのは、異空間を感じさせるエントランスホール。まるで古代遺跡を現代風にアレンジしたような雰囲気で幾何学的な規則正しいデザインが気持ちよく感じます。

床に描かれた立方体の模様は段差があるような錯覚に陥り、正三角形に区切られた天井と照明がUFOと遭遇したようにも思えます。

中心を取り巻く12本の金属製の円筒は、高さが2m程あり十二支の干支の絵がはめ込んであります。十二支はそれぞれ干支の方位を示していて、平安建都1200年を記念して建設されたものなので風水を念頭に入れた建築物なのかも知れませんね。

エントランスホールの周りには音楽ホールの入り口へと続く緩やかなスロープがあり、斜めに傾いた両サイドの壁とエントランスホールを望む規則正しい開口部。上にあがるにつれ景色が変わり、お城の中を歩いているような感覚で別世界に行けそうな気分になります。

大ホール

客席は3層(1階~3階)になっていて総席数が1833席。

大ホールに設置してあるパイプオルガン(オムロン株式会社が寄贈)は国内最大級で、フランス系の音とドイツ系の音を兼ね備えている上、笙(しょう)や篳篥(ひちりき)、篠笛、尺八といった和楽器の音の音が出せるそうです。

出典:京都コンサートホールHP

アンサンブルホールムラタ(小ホール)

小ホールの舞台の大きさは、約15m(幅)×約7m(奥行)で、30人程度の小編成のオーケストラに向いています。舞台と客席が近く演奏者の指つかいや息づかいまでがよくわかるので、ソロのコンサートなどは最高です。

UFOを思わせる天井の舞台照明は舞台を全面カバーしていているので、全体照明やピンスポットが自由自在にできるようです。

出典:京都コンサートホールHP

最後に

建築家「磯崎新」がこだわった建築も素晴らしいものですが、大小の音楽ホールと舞台の音響設備や照明設備もかなり検討されています。音響の専門家に言わせると、まだ問題があるようですが私には最高の音響設備だと思います。

これからはクリスマスコンサートの季節です。入場無料のコンサートも開催されていますので、体に響く原音を聴きに出かけてはいかがでしょうか。

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京都コンサートホール
京都コンサートホールは、大ホールとアンサンブルホールムラタ(小ホール)の2つのホールを有する、京都最大級のコンサートホールであり京都市交響楽団の本拠です。