B-LOCK北山|安藤忠雄

設 計:安藤忠雄建築研究所/安藤忠雄(あんどうただお)
竣 工:1988年 用 途:商用施設(店舗)
所在地:〒603-8053 京都府京都市北区上賀茂岩ケ垣内町41

京都府立植物園の北側に、コンクリート打放しにコンクリートブロックの建築物。京都の三条通の「TIME‘S」と同様に1980年代の安藤忠雄氏らしい作品です。 この地域はバブル期、京都の青山にしようといった動きもあり、有名建築家の作品が立ち並んでいます。

「B-LOCK北山」の特徴

大きな半円状のファサードと西側にある扇状の階段。 半円状の壁は、コンクリートブロックにコンクリート打放しの梁がアクセントになっていて、2層分の高さの開口部3か所が、ファサードの役目を持たしながら、内部とのつながりを作っていいる。これが一歩中に入ると、小さな中庭のように感じられる空間になっています。

西側の階段は扇状で上部に進むにつれて幅が狭くなっていて、中ほどの右手に大きな開口を設けて2階店舗にアクセスできるように工夫されています。


「B-LOCK北山」の夜景

夜のライトアップはコンクリートブロックの影の均一さが美しく、施工精度の良さが作品を引き立てています。

西隣には京都で有名な老舗ハンバーグ店「東洋亭」、東隣はスイーツで有名な「マールブランシュ」本店があります。「東洋亭」は南欧風の外観をもち、「マールブランシュ」は店舗建築でも紹介されている近代的で、お洒落デザインになっています。その間にある「B-LOCK」とはコンセプトの違いを感じ、全体のロケーションから観ると少し残念な印象を受けています。

シンプルで素朴なモノトーンの「B-LOCK」は造形的に美しさを感じますが、自社ブランドをアピールしたい店舗にとっては、少し問題があるように感じます。


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