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今回の記事は、京都のラーメン激戦区で知られる一条寺にオープンした「麺屋 聖」を紹介します。
同店は、烏丸御池にある「麺屋 優光」の姉妹店で、2018年にオープンしました。店舗は「優光」と同様にラーメン店というより、お洒落なカフェのような造りになっています。
店内に入った印象はシンプルで清潔感があります。カウンター席(6席)とテーブル席(4人掛けが2つと2人掛けが1つ)で、全部で16席というもので、一般的なラーメン屋と同等程度の席数ですが、席の間隔などに余裕があるため落ち着いて食事ができます。
「麺屋 聖」のコンセプトは京都の出汁文化を世界に向けて発信するということで、地元京都の醤油にこだわったラーメンです。
ラーメンに使わている麺は「麺屋 優光」と同じもので、自家製の全粒粉です。チャーシューは「優光」とは違って豚肉の煮込みになっています。
メニューは「ギフト」「シンプル」「しるし」というものがあるのですが、メニュー名だけ聞いても「どんなラーメン?」って感じですよね。でも、メニューには概ね以下のような説明が書かれていているので、ある程度の予想は付きます。
- ギフト(Gift):「あさり」と「とびうを」の旨味を引き出した醤油ベースのラーメン
- シンプル(Simple):「かつを」と「昆布」と「肉」の旨味を閉じ込めた醤油ラーメン
- しるし(Shirushi):醤油独特の苦味と甘味を兼ね備えたラーメン(煮込み方に秘密があるようです)
どれにしようかと迷いましたが、京都の出汁文化というのなら「かつお」と「昆布」だろうと思って私は「シンプル」を注文することにしました。一緒に来ていた妻は、一番人気とう触れ込みを見て「ギフト」に決定です。
「シンプル」という名のラーメン
これが、私が注文した「シンプル」です。メンマとチャーシューは予想通りでしたが、細切りのネギとともに「三つ葉」が添えてあったのに少し驚きました。
京都のラーメンと言えば、ブランド「九条ネギ」を強調している店が多いのに、「控えめな細切りネギに三つ葉?」と思いましたが、京料理のすまし汁や煮付けには「三つ葉」がよく使われていることを思うと、京料理を意識したラーメンのように感じます。
スープはご覧の通りで、コクのあるあっさりとした味わいです。チャーシューの油がなければ京料理の「すまし汁」を濃いめにしたような感じです。
麺は「麺屋 優光」と同じで全粒粉の中太麺で、モチモチとしていてコシがあります。
カウンター越しの厨房で切り分けてくれるチャーシューは「厚切り」と「薄切り」があり、後者を注文すると煮卵が付いてきます。
好みにもよりますが、トロトロに煮込んだチャーシューはけっこうこってりとしているので、あっさりとしたスープに合わせるのなら薄切りチャーシューに煮卵の方が相性が良いような感じがします。(ちなみに私が注文したのは厚切りチャーシューです)
厚みのあるメンマはほどよい歯ごたえがあり、あっさりとしたスープに合わせた薄味ですが、味はしっかりとしみ込んでいます。
「ギフト」という名のラーメン
こちらが妻が注文した「ギフト」で、厚切りチャーシューと煮卵がトッピングされています。スープの味だけを見たかったので、少しだけ味見をしてみました。
一番人気というだけあって、「あさりの味」がなんとも言えないほど美味しく感じます。魚介の塩ラーメンというものを食べたことがありますが、これは塩ラーメンではなく、あさりの身が入っていない「あさりラーメン」で、酒蒸しやつぼ焼きのタレを連想しました。
まとめ
今回は、京都のラーメン激戦区「一条寺」の「麺屋 聖」を紹介しました。京都の出汁文化を世界に向けて発信するというコンセプトだけに、地元京都の醤油にこだわったラーメンは京料理に通じるものがあります。
店舗はカフェのようなインテリアで、席の間隔が広くゆったりとしています。メニュー名はイマイチ分かりづらいのですが、記載されている一品ごとの説明はラーメンのテーマを語っています。
全般的にあっさりとしたスープは京料理を意識しているようで、麺屋優光グループならではの味わいです。
本家「麺屋 優光」の記事はこちらに掲載していますのでチェックしてみて下さい。どちらも大変人気のあるラーメン店ですので、食べ比べで見るのも良いかも知れません。