今回紹介するチキンカレーは、鶏もも肉だけを別の鍋で煮込み、煮込み汁を鶏ガラスープとして使ってみました。そうすると、鶏もも肉がとろけるように柔らかくなります。また、水ではなく鶏ガラスープを足し込むことで、まろやかで優しい味のチキンカレーになります。
市販のカレールーを使いますが、パッケージに記載してある作り方とはまったく違います。
2つの鍋を同時に使いますが、調理の手間はそんなにかわらないというより、むしろこちらの方が簡単でなおかつ美味しく仕上がります。
市販カレールーのパッケージには、概ね以下のような作り方が記載してあります。
- 炒める:一口大に切った具材をサラダオイルで炒める
- 水を入れて煮込む:あくを取りながら具材が柔らかくなるまで煮込む
- カレールーを入れる:火をとめて、カレールーを割り入れて溶かす
- 煮込む:とろみがつくまで、弱火で煮込む
この作り方は、シチュー鍋ひとつで完結するというとても簡単で便利な方法ですが、具材に使う肉や野菜の適切な煮込み時間はそれぞれ違うため、美味しく仕上がるのかというと疑問があります。
なかでも、肉は炒めると固くなります。まして調味料(カレールーなど)と一緒にいくら煮込んでも柔らかくなりません。
ですから、カレーに入れる肉や野菜などは別々に調理する方がそれぞれの味を引き立てることができるのです。
材料(4皿分)
- カレールー:4皿分(お好きな市販のカレールー)
- 鶏もも肉:1枚(約250g)
- 水:1.5L
- 玉ねぎ:大3個(新玉は短い調理時間で済むのでおすすめ)
- にんにく:2片(約30g)
- しょうが:1片(約10g)
- バター:約20g
- 赤ワイン:100ml
- ガラムマサラ:適量
調理(作り方)
1.玉ねぎと鶏肉を別鍋で同時に煮込む
効率よく調理したいので、玉ねぎを煮込むためのシチュー鍋と、鶏もも肉を煮込むための鍋(ソースパンなど)の2つの鍋で同時に調理します。
【玉ねぎを煮込む】
くし切りにした玉ねぎ(3個)、ニンニクスライス(2片)、細切りしょうが(1片)、バター(約20g)をシチュー鍋に入れ、蓋をして弱火で1時間ほど煮込みます。
※ 玉ねぎから水分が出てくるので水は不要です。
1時間ほどで玉ねぎがトロトロになって、ほぼ形がなくなります。以上で玉ねぎの煮込みは完了です。
【参考】
この状態から、水分をとばしながら煮詰めると飴色になります。
【鶏もも肉を見込む】
玉ねぎを煮込んでいる間に別の鍋で鶏もも肉を煮込みます。
水1.5Lほど張った別鍋(ソースパン)に、一口大に切った鶏もも肉を入れて弱火で煮込みます。
途中、あくを取りながら1時間ほど煮たら鶏もも肉がホロホロになります。(水がなくなってきたら適当に水を足します)
2.煮込み終わった玉ねぎと鶏もも肉を合わせる
煮込み終わった玉ねぎのシチュー鍋に、鶏もも肉とスープ(煮込み汁)を入れて混ぜ合わせます。
3.赤ワインを加える
鍋に赤ワイン100mlを入れ、中火でアルコールを飛ばします。
※ 鶏もも肉を煮込んでいた鍋を使うと洗う手間が省けます。
具材が入ったシチュー鍋にワインを加え、弱火で5~10分ほど煮込んで馴染ませます。
※ フルーティーな赤ワインはブドウ果実の風味が加わり爽やかに仕上がります。またワインが苦手なら適度に水を加えましょう。
4.カレールーを加える
最後に火をとめて、お好みのカレールーを加えれば完成です。
※ 出来上がったカレーは半日~1日ほどおいておくと味が馴染み美味しくなります。
5.完成です。
食べる直前に、お好みでガラムマサラを適量加えます。
まとめ
今回は、鶏もも肉のうま味を無駄なく、存分に引き出したチキンカレーの作り方を紹介しました。この方法は牛肉でもホロホロと柔らかく仕上げることができるので、参考にしてくださいね。
また、トッピングの野菜なども一緒に調理せずに、別茹でするとそれぞれの味が引き立ちます。