筋トレには筋肉を鍛える他にマインドフルネスの効果があります。マインドフルネスの効果は集中力を高め、混沌とした精神状態をリセットすることができます。そのような効果を理解している優良企業の経営者や優秀な社員は出勤前にトレーニングをしている姿が目立ちます。
マインドフルネスの効果を狙ったトレーニング法
筋トレには健康維持増進はもちろんのこと、ボディービルやフィットネス効果を狙って体の形を整えたい人もいれば、パワーリフターのように持ち上げる重量を競うことを目的にしている人がいます。
目的:体の形を作る。
トレーニング法:思い道理の形を作るために、部位に応じた重量で全身の筋肉を鍛える。
【パワーリフター】
目的:誰よりも重い重量を持ち上げる。
トレーニング法:効率よく高重量が扱えるように、重量を全身の筋肉に分散させる。
※ ボディービルダーとパワーリフターとでは、同じ重量を取り扱っているように見えるが、意識することは真逆に近い。
目的が違っても、トレーニングを行っている様子は同じように見えます。見分けはつけにくいのですが、共通していることがあります。それは筋肉に意識を傾けて、どの筋肉を使っているのか(使おうとしているのか)と神経を集中させていることです。
例えばベンチプレス(ベンチと呼ばれる長い椅子に、仰向けになりバーベルを持ち上げる種目)を例にとると、セットに入る前から胸筋や三頭筋に意識を傾けて、脳と筋肉の神経をつなげます。これは禅やマインドフルネスでいう呼吸に意識を集中させることと同じ効果があり邪念を取り除く効果があります。
マインドフルネスは何もない状態で呼吸に意識を集中しようしますが、慣れるまで気が散って他のことを考え出してしまうので訓練(修行)が必要です。その点、筋トレはバーベルなどの重量物を扱うことで身の危険を感じるので、気が散ることがなく集中力が高まります。
筋トレとマインドフルネスとの違いは、意識を集中させる体の部分(呼吸か筋肉)が違うだけで精神面での効果は同じです。そして体の筋肉が鍛えられるといった、オマケが付いてくる筋トレは誰にでもできるマインドフルネスです。
マインドフルネスを狙った筋トレは日時を選ばずに10分程度でも効果があり、筋肉が意識できる自分に見合った重量で行うことなので無理をすることはありません。悩み事が出来た時などに多少の時間を作り、低重量でも脳と筋肉の神経がつながることを意識して筋トレをしてみましょう。きっと良い解決策が見つかります。
マインドフルネス
近年、「マインドフルネス」と呼ばれる瞑想法が注目を集めています。集中力を高めたり、うつ症状の緩和に効果があるとされ、アップル社を創業したスティーブン・ジョブズを初めグーグル、ナイキ、インテル、ゴールドマン・サックスなど世界的優良企業で取り入れられています。
マインドフルネス(mindfulness)という言葉は、仏教における「念(サティ)」の英訳で「心にとどめておくこと」「気が付くこと」「注意すること」などと訳されます。
もともとは仏教の禅に由来し、効果が科学的に実証されるとともに一般の人でも実践できるようにアレンジされました。やり方は基本的に坐禅と同じで、静かに座り自分の呼吸に集中させます。気が散って他のことを考え出したら、再度意識を呼吸に戻す。
ようするに呼吸に意識を傾けることで、常に頭から離れない人間関係や仕事などを忘れ体と対話することによってリセットすることです。パソコンや携帯電話でも使い続けているとメモリに不要なものがたまり思い道理に動かなくなることがあるのと同じです。
探し物をしても見つからないとき、探すことをやめたら見つかったといった経験は誰にでもあると思います。頑張れば頑張るほどなぜか上手くいかなくなるのと同じで、知らないうちに固定概念と焦りがいっしょになり良い結果が出せないのです。
「あの時からやり直せたら、うまくいくのに」とリセットしたくなるときがあります。しかし過去に戻ることはできないので、昔の出来事を変えることはできません。しかし自分の今をリセットすることで新しい発想が浮かび好転させることができます。
まとめ
日本には学芸と武芸の両道に努める「文武両道」という言葉があります。これは精神は体と密接につながっていることを意味し、体を鍛える事で精神を鍛えるという意味も込められています。
筋トレは意識の持ち方で精神を鍛える「武芸」になります。これから筋トレを始めようと思っている人や初心者の人でも簡単にできます。
人生を変える「筋トレ」を始めてみてはいかがですか。