「口の中でお肉が溶けた」と大喜びの母親(90歳)。京都「南山本店」は、日本全国の農家がこだわりをもって育てた牛を、直接一頭買いしている焼肉店で、赤身肉が美味いので定評があります。
この店にお邪魔したのは数年ぶりのことで、創業者の女性社長は会長に退き、今は息子さんが社長を務めているそうです。
10年ほど前、前社長に精肉の工程を見せて頂きながら、「南山」で提供しているお肉の「美味しさの秘訣」について聞いたことがあります。前社長は「赤身が本来のお肉の味ですよ」とおっしゃっていて、創業以来「赤身肉」に拘りを持っているようでした。
肉は硬くても赤身が良いですね!
噛めば噛むほど味が出ますようね。
本当にお肉が好きで味がわかってらっしゃる!
でも、硬い肉は美味しくても好まれないので、
味をそこなわずにいかに柔らかくするかが課題です!
仕入れ先にも拘りがあるのですか
もちろん!拘りの農家さんから1頭買いしています。
大きな肉が吊るしてある地下室でこんな会話をしていたのを思い出しました。そんな前社長も退き、今は息子さんが引き継いでいらっしゃいます。
経営者が変わると味も変わって行くのですが、今の社長は牧場で牛の飼育を経験を積み、海外でも料理の修行をされた料理人だそうです。
本日、ランチを頂いて「確実に進化している」と感じました。
京都の有名焼肉店を食べつくした私の評価では、確実にトップスリーに入っているのですが、ランチメニュー(\3,300)でシャトーブリアンが食べられることを考慮するとNo.1といって良いほど高く評価しています。
焼肉ランチ
90歳の母親と頂いたランチは「南山牛肉ランチ(赤身牛のランチ)」と「南山ごちそうランチ(南山自慢の赤身牛のランチ)」でサラダ、キムチ、ワカメスープ付き。ご飯は麦ごはんと白米が選択できるので麦ごはんにしました。
写真(上)が「南山ごちそうランチ」で税込み\3,300
写真(下)が「南山牛肉ランチ」で税込み\2,420
リーズナブルなランチでは「南山焼肉ランチ」\1,650といったメニューもあります。
中でも「南山ごちそうランチ」は、肉質からみても\3,300はお値打ち品です。
歯がない母親に良質のタンパク質を摂らすのが今日の目的でしたが、旨そうな肉をみて目的を見失いかけました。
京たんくろ和牛は溶ける
京たんくろ和牛!赤身に満遍なくサシが入っているのが見てわかりますか?切断の方向も言うこと無しですね!
生焼け状態を気にする母親を無視して、火が通り過ぎないように軽く炙る。
母親に食べさそうと箸で摘まむと、余りの柔らかさに肉が切れる。歯の無い母親が丸ごと食べて「美味しい!溶けてなくなった!」と嬉しそう。この肉には漬けダレはいらない、塩で旨味が増しワサビが清涼感を出す。最高の食べ方です。
京たんくろ和牛が美味すぎて他の肉を忘れてしまいそうです。
その他のお肉
その他のお肉といっても、かなりの一級品!
「京たんくろ和牛」ほどではありませんが、とろけるような柔らかさと牛肉の甘味とコクがあります。
薄切りの赤身肉は両面を数秒炙る(焼しゃぶのように)だけで充分です。
↓↓でも焼すぎたと思っています。
この肉は熟成させているのか?何かが違います。次回、お店に秘密を聞いてみます。
店内はバリアフリー
店内は改装されて段差のある所にはスロープが出来てバリアフリーになっていました。中央も昔はテーブル席だったのが調理場とカウンターの一人席が設けてあるので、一人でも気軽に焼肉を食べられます。
気になるものを発見!調理場のすぐ横に「旨そうな肉」がストックしてある冷蔵庫。注文が入るとここから切り出す見た目にも美しい「京たんくろ」。