今回の記事は、香港でミシュラン「一つ星」を獲得した『HONG KONG MIST』の系列店、ちゃぶ屋とんこつらぁ麺CHABUTON―京都ヨドバシ店の紹介です。
CHABUTONのラーメンは九州地方でよく見かける「豚骨ラーメン」に近いのですが、こってりとした感じではなく、あっさりとしていてコクがあります。また細麺独特の粉っぽさがなく、もっちりとしていて、やや塩気が効いた味になっています。
コテコテの脂が好きという方には不向きですが、年配の方やコテコテが苦手という方にはおすすめのラーメンです。
CHABUTON―京都ヨドバシ店
以前から、京都ヨドバシの6階レストランに「CHABUTON」というラーメン店があることは知っていたのですが、表に設置してある券売機がなんだか安っぽく見えるのと、ミシュランで『星』といったキャッチーともミスマッチのように感じて入る気がしませんでした。
でも、「ラーメンがミシュラン?」というのが気になっていたのと、たまたま豚骨ラーメンの気分になったので買い物のついでに立ち寄ってみました。券売機には相変わらず違和感を持っていたのですが店内は、まずまず落ち着けます。
この店では「ラーメン」ではなく「らぁ麺」と書くことにこだわっているようですが、メニューは一般によくあるラーメンです。それより気になるのは「ミシュラン星」のラーメンです。
メニューを見ても「ミシュラン」と書いてあるラーメンが見当たらないので、たぶんこれではないだろうかと看板メニューになっている「ちゃぶとんらぁ麺」にすることにしました。
これが初日でしたが、その後も幾度となくこの店にラーメンを食べに行くようになりました。そして、今回紹介するラーメンは「ちゃぶとんらぁ麺」と「夜とんらぁ麺」です。
ちゃぶとんらぁ麺
- スープ:豚骨醤油に胡麻風味のスープ
- 麺:九州ラーメンでよく見かける細麺
- チャーシュー:豚バラロール肉
- 煮卵:ほどよい半熟
- その他:海苔、メンマ、ネギ
夜とんらぁ麺
「ちゃぶとんらぁ麺」に旨辛調味料(ニンニク・唐菓子ベースのオリジナル調味料)を加えたラーメン。旨辛調味料を混ぜる前のスープの味は「ちゃぶとんらぁ麺」と同じでした。
- スープ:豚骨醤油に胡麻風味のスープに旨辛調味料をトッピング
- 麺:九州ラーメンでよく見かける細麺
- チャーシュー:豚バラロール肉
- 煮卵:ほどよい半熟
- その他:海苔、メンマ、ネギ
無料の替玉
「ちゃぶとんらぁ麺」などメニューに「細麺」と書いてあるものを注文すると、もれなく「替玉」の無料券が付いてきます。普段は「替玉」を注文しないのですが、無料券には当日限りと書いてあるため、食べきれるのかと思いつつ、ついつい頼んでしまいます。
「替え玉」はステンレスのボールに湯搔きたての麺が1玉入ってきます。「替え玉」はスープが残っている鉢の中にそのまま入れるよりも、テーブルに置いてある「替玉タレ」で下味を付けると味が薄まらないので美味しくいただけます。
下味を付けた「替玉」を鉢に入れて、「ゴマ」「紅生姜」「一味」を入れると、九州ラーメンのようになります。初めは、お店が提供しているそのままの味を頂き、「替玉」は自由に味付けするのがお勧めの食べ方です。
ミシュラン「一つ星」のラーメン
お店の正面にはミシュランで『星』を獲得したことを大きく掲示してあるのですが、ミシュランガイドに記載され『星』を獲得したのはこの店ではなく、香港の『HONG KONG MIST』という店です。
京都ヨドバシ店も、ちゃぶ屋店主である森住康二氏がプロデュースしているのには間違いはないのですが、香港で『星』を獲得したラーメンは同店で提供されているラーメンではなく、ちがうタイプのラーメンのようです。
以下が香港の『HONG KONG MIST』で提供されている料理で、CHABUTONのホームページで紹介されています。これを見ると、『星』を獲得したのは醤油ラーメンのように思えます。
これを踏まえると「ミシュラン、ワンスター獲得」は、客寄せのためのキャッチーであり、ミシュラン星のラーメンが食べられるというわけではありません。
しかし、私はミシュランで『星』を獲得しているから旨いとは思っていません。なぜなら他人が「旨い」と判定しても自分が旨いと感じるとは限らないからです。
CHABUTONのラーメンは旨いのか?
ミシュラン星のラーメンが試食できなかったのは残念ですが、CHABUTONのラーメンは独創的で旨いと思っています。なかでも麺が最高に旨いと感じました。
また、あっさりとしているためか、替玉を含めて2玉の麺を食べても胃腸に負担がかからないようです。
- スープ:見た目は豚骨醤油、脂っこさがない、あっさりしているが甘味がある、ゴマの風味がよく合う。
- 麺:細麺独特の粉っぽさがない、やや硬めでもっちりとしている、薄い塩味のため麺だけでも多気られる。
- チャーシュー:柔らかく煮込んだ豚バラロール肉は箸で千切れるほど柔らかい、脂身もあるがコテコテした感じがない。
- その他:煮卵、海苔、メンマなどは旨いが特別感はない。
幾度か食べて残念に思ったことは、その日によって微妙に味が変わることです。特に麺は、ゆでるお湯の温度や時間によって、まったくちがった食感と味になります。これは、作り手の経験と技術の差なのかも知れません。
まとめ
今回は、香港でミシュラン「一つ星」を獲得した『HONG KONG MIST』の系列店、ちゃぶ屋とんこつらぁ麺CHABUTON―京都ヨドバシ店の紹介しました。
ミシュランで『星』を獲得したラーメンを食べることはできませんが、CHABUTONの豚骨醤油ラーメンは、コクのあるあっさりとしたスープにもっちり感のある細麺が特長です。
コテコテの脂が好きという方には不向きですが、年配の方やコテコテが苦手という方にはおすすめのラーメンです。