2022年4月8日(金)気温が20℃超えで快晴。
京都市左京区「京都府立植物園」の西側、賀茂川の堤防沿いにヤエベニシダレザクラが咲き出しました。
北山橋から北大路橋の間、約800mの桜のトンネルが見頃を迎えています。まだ、つぼみが沢山残っていたので、来週の中半に満開になりそうです。
半木の道(なからぎのみち)
現在の「半木の道」は、1973年に京都鴨川ライオンズクラブによって紅シダレザクラ、ソメイヨシノ、ツツジなどが植栽された遊歩道で、京都でも人気の「お花見」スポットです。
「半木の道」という名は、この辺り一帯が「半木の森(鎮守の森)」という田園地帯であったことから付けられました。
「半木の森(なからぎのもり)」は現在も京都府立植物園の中にあり、山城盆地にみられた自然植物が今も残されている貴重なところでもあります。
そして「半木の森」の中ほどに、「半木神社(なからぎじんじゃ)」という地域の織物産業と植物の守り神が祀られています。
植物の守り神は、多くの木や花の実を結ぶことから、「努力が実を結ぶ」といったご利益があるので、「お花見」の際には参拝してみて下さい。
半木神社(なからぎじんじゃ)
世界文化遺産に登録されている「半木神社」は、京都府立植物園内の「半木の森」ある上賀茂社境外末社です。
神社名の由来は上賀茂神社(かみがもじんじゃ)と下鴨神社(しもがもじんじゃ)の間にあることから半木神社といわれるようになったという説や加茂川の氾濫により上賀茂の浮田の森から三座の一つが流されてこの地に流れついたことから流木神社(ながれぎじんじゃ)と呼ばれるようになり、「流木(ながれぎ)」が「半木(なからぎ)」と変わったという説があります。
創建は不明ですが、山城名勝志に「流木神社」として掲載されていることから江戸時代には存在していたと思われます。
元々植物園の敷地は「半木の森(鎮守の森)」を中心とした田園地帯で、古くは加茂族が開墾したとされています。この地は、養蚕(ようさん)製糸が営まれ絹織物の生産が盛んであったため、奈良時代の頃から錦部(にしきごり)の里と呼ばれるようになりました。
その後、平安時代(1018年:寛仁二年)に朝廷より正式に、賀茂別雷神社(上賀茂神社)の社領地として錦部郷の名を以って寄進され、養蚕・織物に携わっていた加茂族と秦氏が織物の守護神として阿波国(現在の徳島県域)から「天太玉命(あめのふとたまのみこと)」を勧請鎮祭したのが現在の「半木神社」です。