私達はみな実現すればいいと思っている夢を持っていて、今まで通りの生き方をしていても実現することないことも知っています。
しかし、夢を実現させようと本気になる人は少なく、ほとんどの人が夢物語で終わらせてしまいます。それは、今のあなたの本心ではなく、幼少期に出来上がった潜在意識が邪魔をしているのです。
潜在意識は慣れ親しんだ今の状態を「安全で居心地がいい」と思っていて、夢を実現するための思考や行動であっても、自分自身の変化を極端に嫌います。そして、それが「できない理由」や「やらない理由」を作り出して夢の実現は無理だと諦めさせようとするのです。
これは、環境の変化から身を守ろうとするホメオスタシスが正常に機能している証しで、意志の強さとは関係がありません。
では、どうしたらこれらを克服して「夢をかなえる」ことができるのか?それは、潜在意識を味方に付けることです。
潜在意識を味方に付けることができたら、この状況は一変して自動的に夢の実現を手助けしてくれるようになります。
潜在意識を味方に付ける
「夢をかなえる」には努力がいります。しかし、無理な努力は体や心に負担を与えることなるため、潜在意識の中にあるホメオスタシスが異常を検知し、「無理をするな」と反対します。
これを克服するには、「夢をかなえる」ことは今より「居心地がいい」と潜在意識に働きかけることです。すると、「できない理由」を作り出していた潜在意識が「できる方法」を考え出し、夢の実現に向けての準備が整うのです。
潜在意識は休むことなく24時間働いています。そして、人間の脳は潜在意識が95%を支配していて、意識的に使っている顕在意識は5%に過ぎないということが、近年の脳科学で明らかになっています。
何かを達成しようと努力をしても、なぜか挫折してしまう。その原因は、潜在意識に刷り込まれたもう一人の自分にあるのです。
では、どうしたら潜在意識を味方に付けることができるのか?
それは、潜在意識が今より「居心地がいい」と思える夢でなければなりません。
- 心の奥底から実現したい夢である
- 夢の実現によって得るものが明確である
心の奥底から実現したい夢
夢は心底実現したいものでなければかなうことはありません。なぜなら、本気で実現したい夢でなければ「居心地のいい」現状に勝てることができないため、自分自身が達成できないように仕向けるからです。
設定する夢の大きさに遠慮して「自分にはこの程度の夢なら達成できそう」と妥協すると、「居心地のいい」現状に負けてしまいます。
とうてい手が届きそうにない夢だと思っても、夢は大きく達成して満足できるものでなければなりません。
今は無理だと思える大きな夢でも、「かなえたい夢」は現状の外側にあることを忘れてはいけないのです。
夢の実現によって得るものが明確
夢は計画段階で、実現したときに得るものがリアルに感じられるものでなければなりません。
なぜなら、夢の実現への道のりは一直線ではなく、常に良くなったり悪くなったりと変化するため、実現したときに得るものが明確でなければ道に迷う可能性があるからです。また、これは夢の実現の過程で苦しいと感じたときの励みにもなり、挫折する可能性が低くなります。
潜在意識に働きかける方法
潜在意識に「自分は必ず夢をかなえることができる」と書き替えることができたら、その夢は達成できます。
しかし、潜在意識は7歳までの幼少期にインプットしたもので出来上がっているため、簡単に書き替えることはできません。
また、自分が意識的に見ている現状がこの世のすべての現実だと思い込んでしまっている我々にとっては、なおさら難しい行為になるのです。
自分が意識して見ている現状は非常に狭い範囲の現実であり、すべてではありません。その反面、潜在意識は常にすべてを認識していて、無意識のうちに物事を判断して自分を動かしているのです。
どうにも厄介な潜在意識ですが、どうしたら書き替えることができるのかといえば、脳波がシータ波の状態のときに働きかける方法と、常に呪文のように自分に言い聞かせる方法の2つです。
そして、根拠がなくても「できる」と自然と思えてきたら潜在意識の書き替えができたということになるのです。これは、属にいう「中二病」に近い状態です。
そうなれば、潜在識が勝手に夢の実現に向けて動き出します。
脳波がシータ波の状態で潜在意識を書き替える方法
幼少期である7歳未満の脳は発達過程にあり、脳波はシータ波が主体になっています。そして、それはアウトプットよりインプットの機能が強く、この時期にインプットしたことが潜在意識になるのです。
潜在意識はパソコンでいうOSのようなもので、特別なモードに切り替えない限り書き替えることはできません。
特別なモードとは、脳波がシータ波の状態にあるときで、大人になっても寝落ちする寸前のまどろみながら浅い睡眠時に出ることが分かっています。
したがって、寝落ち寸前に「自分は○○できる」とイヤホンなどで声をかけてやると潜在意識が書き替わるのです。この場合、顕在意識は機能していないため実感はできませんが潜在意識はしっかりと聞き留めています。
呪文のように自分に言い聞かせる方法
この方法は、顕在意識に強く働きかけることにより暗示をかけ、潜在意識を書き替えるといったもので、少し強引ですが、それなりに効果はあります。
また、この方法は精神的にかなりの負担になるため、潜在意識が書き替わるまでに心が折れてしまう可能性があるため、「脳波がシータ波の状態で潜在意識を書き替える方法」と併用するのが効果的だといえます。
具体的には「東大合格!必勝!」など、達成したい目的や目標を紙などに書いて、常に目につく所に掲示しておき、毎日朝晩声をだして読み上げるという方法です。
これには少し心構えが必要で、いくら文字を掲げて復唱しても、「潜在意識を書き替えることができる」と強く信じなければ効果はありません。
夢の実現にとって邪魔なものを排除する
夢の達成に向けて潜在意識を書き替えたとしても障害になるものがあります。それは、一般的にドリームキラーと呼ばれるもと、「学歴や実績」などの過去の成績が夢の実現に影響があるといった思い込みです。
ドリームキラーは身近にいて、書き替えた潜在意識を元の状態に戻そうとします。そして、夢の実現は未来に起こす出来事であるのに過去に引きずられると、自分自身がドリームキラーとなり、これもまた潜在意識を元の状態に戻してしまうのです。
このようなことがないように、これらは排除する必要があります。
その方法は、「親しい人には夢を教えない」ことと、過去の学歴や実績に関係なくゼロから出発する覚悟を決めることです。
親しい人には夢を教えない
家族、友人など身近な人に限って「そんな夢物語はかなう訳がない」と否定すると思っておいた方が間違いありません。
彼らの否定は、あなたを思っての助言であるのは確かなことですが、あなたが自分の潜在意識まで書き替える努力までして夢を達成しようと考えているとは気付きようもなく、過去のあなたの出来事を見て判断しているのに過ぎません。
これに耳を傾けると「言われた通りだ、やっぱり成功しないのかも?」と以前の潜在意識と調和し始め、せっかく書き替えに成功した潜在意識が破壊してしまいます。
したがって結論は、「親しい人には夢を教えない」が正しく、夢を達成しようと協力している人たちとのみ共有することです。
ただし例外的に、身近な人の中にも夢の実現に手を貸してくれる人もいます。もし、家族や友人にこのような人がいたらこの上ない力強い存在となるのは間違いありません。
夢の達成に学歴や実績などの過去はいらない
学歴や実績を得るために学んできたことは、未来に起こす夢の実現の助けになっても、これらが原因で夢が現実化できないということはありません。
なぜなら、達成する夢は現状の延長線上ではなく、現状の外側にあるものであるため、達成に必要な学力や実績は新たに作ると考えなければいけません。
学歴や過去の実績を引きづっていては、いつまでたっても非常に狭い範囲である過去の延長線上で物事を考えることしかできず、一定の枠を超えることができないのです。
例えば、「親が医師で、自分も医師免許を持っている。だから、大学病院に勤務する医師になる」などは夢とはいえないのではないでしょうか、このような状態から夢を考えるなら、病院や医療研究の施設を作るなどが夢といえるのです。
そして、この場合に必須となるのは「医師免許」よりも、病院や医療研究の建設から運営・経営などの知識が必要になるのです。
夢は自動的にかなうようにできている
子供の頃と今の自分を比較すると、子供の頃には想像すらできなかったことが、今ではできるようになっていると実感できるはずです。
しかし、それがある限度に達した時点で、なぜか成長が止まり、それ以上のことができなくなってしまいます。これは、自分の周りの人たちができていることは自分もできるのが当たり前であると潜在意識が決めているからです。
自転車に乗れる、自動車を運転するなどがそれで、身近にできる人がいるとハードルが下がり達成しやすくなります。
しかし、社会で大きな成功している人は少なく、身近にそのような人がいなければ「自分には無理」となってしまいます。これは、潜在意識の中に「できるのが当たり前」といった基準を、どこに置くかという違いだけなのです。
まとめ
潜在意識とは、自分の中にいるもう一人の自分であり、ある意味においては本当の自分なのです。そして、自分の考え方や行動のほとんどを支配しているため、夢の実現も潜在意識のありようで決まるのです。
潜在意識を味方に付けると苦労しなくても、自動的にすべてが「夢をかなえる」方向に動きだします。