悩んでいるヒマがあるなら考えろ!

「雨が降ったらどうしよう!明日は上司に小言を言われるだろうな!私が好きなあの人は私のことをどう思っているのか?」等々、人はいつも何かを心配して、それに悩まされているのではないでしょうか。

「悩みたくない!悩むことに意味はない!」と思っていても、ついつい考えてしまうのが人間です。しかし悩みの正体を知り、気持ちをコントロールすることができたら随分と楽になります。

この記事では、悩みの正体を知り気持ちの持ち方について考察してみたいと思います。

悩みの正体は?

人の悩みは「明確な答えが出ない」ことを考えることで起こります。原因が漠然としている心配事がその1つで、原因がわからないことをいくら考えても解決できません。また、原因がわかっていても、それが自分の力が及ばないものであれば、これもまた解決するのは難しいため悩みの原因になります。

解決できないことを思い悩んでいると、起こりもしない最悪の事態まで考えてしまって、どんどんと深みにハマります。

悩みの正体が「明確な答えが出ない」ことを考えているのであれば、「考えないようにする」ことで解決するのですが、考えないと「予期しない悪い出来事が起こるのでは?」といった不安があるため、考えずにはいられないのが人間です。

Worried person

悩みの解決法

悩みを解決するには悩みの原因を明確にして、それに対してどうすれば良いのか考えて行動することです。悩みの原因がわかれば漠然とした不安はなくなり解決の方法が見えてきます。

しかし、解決の方法を思いついたとしても自分の力で解決できないものがあることを理解しておく必要があります。それは、自分の力不足ではなく、様々な要因による影響範囲の問題です。

自分の力で解決できるものはともかく、力が及ばない範囲にある問題は解決できるどころか考えれば考えるほど悩みが深まって心が病んでいきます。心の病は、ある一定ラインを超えると正常な判断を鈍らせ、最終的には考える力もなくなって鬱状態になってしまいます。

このような事態に陥らないために、原因を明確にしたうえで「自分の力では解決できない」と理解しなければなりません。これは「諦める」ということではなく「自分が影響を及ぼせる範囲を超えている」と考えて最善を尽くすということです。

完全でなくても最善を尽くせばとりあえず一件落着で、それ以上は深く考えないようにするのです。そして、自分が成長して影響範囲が広がれば、必ず解決できると信じて心穏やかに過ごすことが大切です。

「できないものはできない!」と割り切り「自分の力不足だ!」とは考えないことです。これが自分への思いやりというもので、随分と気持ちが楽になります。

悩みの解決法

  1. 悩みの原因を明確にする➡漠然とした不安が解消する
  2. 悩みの原因を取り除く解決策を考える➡解決できるものとできないものが明確になる
  3. 自分の力で解決できるものは行動を起こして解決する➡解決する度に悩みが減り自信が付いてくる
  4. 自分の力で解決できないものは、その影響範囲を把握し最善を尽くす➡最善を尽くして深追いしないことで気持ちが穏やかになる

自分の影響範囲を理解する

そもそも、自分の力が及ばないことを解決しようとすることが「悩み」の原因になるのです。例えば、世界で起こっている「紛争や経済問題」を何とかしなければと悩む一般人はほとんどいません。

これは、問題が大きすぎて自分では何の力にもなれないと自覚しているからかです。これと同様に身近で起こっていることでも自分に決定権があり流れを変えることができることもあれれば、そうでないこともあります。

例えば、自分が好意を寄せている人の心はその人が決めることだし、仕事における決裁も立場によって決定できる範囲が違います。これが物事における自分が影響を与えることができない範囲ですので、悩んでも無駄ということになります。

しかし、無駄だからといって諦めてしまうと、やがては何もかもが無駄に思えてきて、気力がなくなる可能性があります。無気力は自尊心を削がれ、生きている価値が見いだせなくなることもあるため自分ができる範囲で最善を尽くすといった姿勢が大切になります。

人の悩みはそれぞれ違いますが、影響範囲をよく理解し最善を尽くしていれば状況が変化することもあります。できないことを深く考え過ぎないで、いま自分にできることだけを考えるだけにしておくのが最善の方法なのです。

マインドセットを整える

影響範囲を理解すれば、「できないことをやろう」と考える悩みは無駄だと気付かれたと思います。それよりも、今まで悩んでいたことで「自分ができること(影響を与えられること)」は何かを考えるのです。

そう、できないことで悩まないで、できることを考えるのです。恋愛も仕事も人間関係です。相手の気持ちをコントロールすることはできませんが「どうしたら喜んでもらえるか?どうしたら貢献できるか?」など前向きに考えられることはたくさんあります。

このように、今までの既成概念を見直しマインドセットを整えると、悩みの元になっている現実を客観的に判断できるようになります。

とは言っても、人間の気持ちはそう単純にできていないためマインドセットを整えるには練習が必要になってきます。

悩んでいると感じたらリセットする

一つの問題を30分以上真剣に考えても結論が出ないときは、考えているようで悩んでいる可能性が高いと思います。こんな場合は、問題のことをしばし忘れて心と頭をリセットするのです。

気持ちのリセットは悩みの解決だけでなく、正常な判断をするために重要ですので、考えが混沌としてきたらリラックスできるところに出向くなどして、短時間ですべてを忘れることが大切です。

また、一日に数分で良いので自分を見つめる時間を作って「悩んでいるのか、前向きな考えで取り組んでいるのか」と自問自答してください。

こうして悩んでいる自分を察知できるようになれば、徐々に悩みは少なくなります。

「悩む」と「考える」は似ているようでまったく違います。

  • 「悩む」=結論が出ない。
  • 「考える」=結論が出る(たとえ失敗でも、また考えれば進歩する)

まとめ

世の中に悩みのない人はいませんが、常に悩みに苦しみ続けているネガティブな人もいれば、悩みがあっても人生を楽しむ余裕を持ったポジティブは人がいます。この両者の違いは考え方の違いだけで、どちらも同じだけの悩み事を抱えているのではないでしょうか。

悩みの原因は外部の環境や人に影響されるものですが、その解決方法は自分自身の考え方にあります。「悩む」は結論が出ないことを考えることで状況が好転することはありません。対して「考える」は今できることは何かと結論を出して行動するため、少なくとも現状を変える力があります。

それが「悩んでいるヒマがあるなら考えろ!」ということで、同じ悩み事でも影響範囲を理解し「できること」と「できないこと」に仕分して最善を尽くせば、悩みは半減してポジティブな人生になります。

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