自営業、在宅勤務、副業など自宅で仕事をすることが多くなってきていますよね。自宅での仕事はオンとオフの区別が付けにくく、途中で邪魔が入ったりして集中力が途切れて効率が落ちることがよくあります。
集中が途切れると次に集中するのが大変で、「今日は気が乗らないからやめよう」なんてこともよくあります。
集中力の低下で「何とか頑張ろう」と「今日はやめよう」を繰り返していたのですが、BGMを流すことで頑張ろうと思わなくても短時間で集中できるようになりました。
BGMは「短時間」で脳や体に刺激を与え、状況に応じて流すBGMを選択するとより効率が上がることを実感しました。
BGMの効果は後述しますが、自宅とオフィスを兼用している人のためにPCスピーカーの選定と設置(接続・設定)の方法を紹介します。
パワードスピーカー
パワードスピカ―とはアンプが内蔵されているスピーカーで、スピーカー本体にアンプが内臓されている方をパワードスピーカー、スピーカーだけの方をパッシブスピカ―と呼びます。
選択したパワードスピーカーは「ONKYO」の「GX-D90」の中古品。新品で4万5千円程度の製品を1万円以下で購入しました。(発売当時当時より値段が上がっているようです)
GX-D90に決めた理由
1万円程度の予算で新品を購入しようと、店舗の展示品を実際に聴き比べてみたのですが、好みに合う製品が無かったので、今までに使って良かったと思っているスピーカーにより近いもを中古で購入しました。
- BGMが主目的なので、予算は1万円以下
- デスクの上に設置できる小型
- 2ウェイ、2ch
- デジタル接続が可能(PCと接続)
- 別用途で現在使用しているスピーカー(GX70HD2)と同等以上の音質
良いスピーカーを選択する方法
オーディオ製品は拘るときりがありません。使用用途と予算を決めて、目的に見合ったものを購入しましょう。
オーディオ製品の購入はスピーカーに限らずアンプも含めて、実際に自分の耳で聴いて決めるに限ります。中途半端な知識で仕様書などの性能(数字)に惑わされていては高くつくばかりで、いい音が聴けるとは限りません。
近年、ハイレゾ対応機器といった製品が、もっともらしいロゴマークを付けて高く販売されていますが「日本オーディオ協会」と「JEITA(電子情報技術産業協会)」の定義に違いがあるなど曖昧なものです。
音楽を制作するならともかく、リスナーにとってはサンプリングレート(Hz)やビット深度(bit)の数字が高いから良い音が聴けると考えるのは間違いです。
スピーカーやアンプなどのオーディオ製品には、それぞれ個性があり、仕様書に掲載されている性能の数字が同じでも音質に違いがあります。また、リスナーが音楽を聴く環境(リスニングルームで視聴するのか生活音がある環境下なのか)の影響を受け、聴きたい音楽ジャンルによってもオーディオ機器との相性があるものです。
細かく説明すると専門的な知識がいるうえ、きりがないので割愛しますが、目的は仕事や勉強をするための環境(BGM)作りなので、ストレスなく聴けるスピーカーを自分が聴いて決めることが大切で高価なオーディオ機器はいりません。
GX-D90|パワードスピカ―
発売は2002年。24bt/96kHzに対応するデジタル入力端子を装備している製品で、20年以上前にしては珍しいスピーカーです。
製品仕様 GX-D90(「ONKYO」HPによる)
型式 |
アンプ内蔵2ウェイ・バスレフ型 |
入力インピーダンス |
47kΩ以上 |
最大出力 |
15W+15W(4Ω) |
再生周波数範囲 |
48Hz~90kHz |
クロスオーバー周波数 |
10kHz |
ウーファー |
9cm OMF コーン型 |
入出力端子 |
デジタル入力×2(光/同軸 切換) アナログ入力×1(ステレオRCA) サブウーファー出力×1(モノラルRCA) ヘッドフォン出力端子×1(φ3.5mm/ステレオ) |
デジタルINサンプリング周波数 |
32、44.1、48、96kHz/24bit |
電源 |
100V(50/60Hz) |
消費電力 |
34W(電気用品安全法技術基準) |
最大外形寸法 |
Rch:W123×H229×D195mm Lch:W123×H229×D178mm サランネット、ターミナル突起部含む |
質量 |
Rch:3.2kg Lch:1.7kg |
防磁設計(JEITA) |
○ |
スピーカーの接続
仕事用のBGMが主な目的ですが、どうせならミュージックビデオや映画なども快適な音質で聴きたいし、PCを使わないときにはiphoneも接続したいことから以下のように接続しました。
パワードスピカ―「GX-D90」にはデジタル入力端子とアナログ入力端子が装備されていて、前面パネルに切り替えできるスイッチがあります。
初めはPCとiphoneを分配プラグでアナログ接続してみたのですがノイズがひどかったので、PCとはデジタル接続、iphoneとはアナログ接続にしました。
PCには音声用のデジタル出力端子が搭載されていないので、USBにDDC(D/Dコンバーター)を接続して光(デジタル)で接続してみるとノイズがのることもなく、PCとiphoneを切換えて双方ともうまく使えています。
- 「PC」→「USB」→「DDC」→「光デジタルケーブル」→「スピーカー」
- 「iphone」→「3.5 mmヘッドフォンジャックアダプタ)Apple Lightnin」→「ラインケーブル(3.5mmステレオミニ⇔RCA×2)」→「スピーカ―」
ノイズがひどかった分配プラグ
DDC:FX-AUDIO- FX-D03J
DDCはAmazonで「FX-AUDIO- FX-D03J」という単純にUSBからデジタル音声(光/同軸)に変換するもので価格は2690円(2022年1月現在)と光デジタルケーブルは「Amazonベーシック 光デジタルケーブル」で価格は719円(2022年1月現在)。シンプルで実に良いと思います。
PCの設定
スピーカーの接続が完了したらパソコン側で「サウンド」の設定を行います。
「PC設定」>「サウンド」>「サウンドのコントロールパネル」を選択すると「USB Audioのスピーカー」と「SPDIF インターフェイス」が表示されているので、それぞれの「プロパティ」>「詳細」を選択して「既定の形式」のサンプルレートとピット深度を「24ビット、960000Hz(スタジオの音質)」にします。
スピーカー
SPDIF
次にスピーカーの左右のバランスも確認しておきましょう。
「サウンドのコントロールパネル」から「USB Audioのスピーカー」と「SPDIF インターフェイス」それぞれの「プロパティ」>「レベル」>「バランス」で左右のスピーカーのバランスを調整します。
スピーカー
SPDIF
スピーカーテスト
Youtubuで「スピーカーテスト」と検索すると左右のスピーカーの音量バランスや周波数テストなどができるものがたくさんヒットします。Youtubuを再生して複数のテストを実施してみましょう。(周波数テストで自分が聞き取れる範囲の周波数の確認もできます)
BGMの効果
BGMを流している店舗は多いですよね。でも音楽が気になることはなく、むしろ気分が落ち着くのではないでしょうか。
ある百貨店でBGMのシステムが故障して店内に音楽が流れなくなった日のこと。人の声や商品を取り扱う音が騒がしくなり居心地が悪くなったのを覚えています。入店していた人たちも何となく落ち着きがなくなり、しばらくすると客数が半分程度になっていました。
こういった現象を目の当たりにすると、BGMには不思議な効果があると感じます。
マスキング効果
マスキング効果とは、ある一定の周波数帯で音を発生させることで、同じ周波数の音が掻き消される現象のことで、BGMには周囲の日との声や雑音を聞こえにくくし、居心地をよくする効果があります。
感情誘導効果
音楽には「短時間」で人の気持ちを動かす効果があります。例えば、楽しい事があった頃の音楽を聴くと過去の記憶が一瞬にして蘇り気分が良くなるなどが「感情誘導効果」といわるもので、医学の世界では認知療法などに用いられています。
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リラックスできる音楽を聴くと、副交感神経が優位になり不安が軽減できる。
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アップテンポ・ハードな音楽を聴くとアドレナリンが分泌されるので、トレーニングや競技の試合前に聴くとパフォーマンスが向上する。
- 好きな音楽を聴くと、脳からβエンドルフィンやドーパミンといった快楽ホルモンが分泌されるので痛みを和らげる効果がある。
要するに「感情誘導効果」とは交感神経と副交感神経をうまく刺激して自律神経を整え、さらにはホルモンなど内分泌系を制御しているのです。
イメージ誘導効果
聴覚から受ける刺激は、目と違って閉じることができないため「聴いていない」つもりでも、確実に脳で聞き分けて人の心理に影響を及ぼします。
同じ空間であっても、音楽が有る無しでその場のイメージが変わるといった経験があると思います。例えば、ドライブ中にカーステレオで音楽を聴くと景色がいつもと違って見える。BGMが流れている店舗は高級な感じがしますが、テレビでニュースなどが報道されている店舗では庶民的なイメージを持ってしまいます。
このようにBGMはイメージを強く感じさせる効果があります。
行動誘導効果
イメージ誘導効果によって感情が動けば「行動」が変わります。また、音楽のリズムも無意識に行動スピードに影響を与えます。例えば、ジョギングで聴く音楽は無意識でそのリズムに合わせてしまいます。
まとめ
いかがでしたか、音楽(BGM)には即効性のある意外な効果があることに気づかれたのではないでしょうか。BGMは、仕事だけではなくお子様の学習にもきっと良い効果が期待できます。
アンプ内蔵のパワードスピーカーはスピーカー2本だけで完結するオーディオシステムで、BGMだけでなくテレビやゲーム、携帯電話の音楽などに使えます。
パワードスピーカーは、お金を掛けずに環境を変える最高のアイテムです。