自宅で使用しているデスクは、横幅1,200mm×奥行600mmと一般的な標準サイズの大きさですが、このデスクの上に27インチのPCモニターを置くと、強烈な光が眩しくて長時間の作業が辛く感じます。
このような状態で仕事を長く続けていると視力低下など、健康面に悪影響がでるのではないかと心配になってきたので、モニターを少しでも遠くにするために、デスクの後ろにモニター用のラックを作り改善しました。
以下の写真が改善前のデスクで、モニター(左:24インチ、右:27インチ)が近くて狭苦しい感じです。
【改善前のデスク】モニターから目までの距離が50cm程度
この狭苦しさを改善するために、デスクを入れ替えようと思い、横幅1,200mm×奥行900mmのデスクを探しましたが、横幅が1,200mmの既製品では、奥行700mm以下のものしか見つけることができませんでした。
既製品がないのなら自分で作ろうと計画して、出来上がったのが以下のモニター用ラックです。
【改善後】モニターからの距離が80cm
【足元】収納スペースは後ろの壁を利用して配線もスッキリ
これでモニターまでの距離が程よく確保できたうえに、ノートPCや書類なども楽に扱える広いデスクになり、思った以上に快適になりました。
このような悩みを持っている人は意外に多いようで、インターネットで既成品のラックを探していると、考えているものと似たようなタイプの“ディスプレースタンド”というラックを発見。
この製品は、天板の上にディスプレイを置くことが前提の製品であり、モニターアームの取り付けが確約されていなかったため、今回は見送りしましたが、59~80cmの範囲で高さ調整ができるのは魅力的です。
デスク拡張パソコンラックの計画
自作のモニター用ラックは、デスクと同じ幅の1,200mmの天板を両端の支柱だけで支えることで、左右のどこにでもモニターアームが取り付けられます。そして、煩雑になりやすい配線類や書類を下部に収納できるスペースを設けるように工夫してみました。
ラックの後ろは、部屋の壁を利用して隙間をなくしているので、配線が下に落ちてくることはありません。また、天板の幅を下の棚板より50mm狭くすることで、モニターアームの取り外しがスムーズにできて、配線を通すスペースも同時に確保できました。
【計画図面】
計画は、頭の中だけで考えるよりも具体的な図にすることで無駄を無くすことができます。今回の場合でも、デスクまたは壁にブラケットを付けてモニターを乗せようかと検討しましたが、デスクや壁にビスを打ってキズを付けるのを避けたかったのと、モニターの重量が支えきれる丈夫なものをと考えているうちに上図のような形になりました。
最も重要な課題は、健康のためにモニターパネルから目までの距離を800mm以上にすることです。
モニタ―パネルから目までの適正距離
- 24インチ:700mm~800mm(最低でも600mm)
- 27インチ:800mm~1,000mm
ドライバー1本で作るラック
使用した材料は、ホームセンター“コーナン”のフリーラックポールとパイン集成材の棚板です。既成品の材料を切らずに使用したので、計画図の寸法とは若干の違いはありますが、ドライバー1本だけで簡単に組み上がりました。
【材料】
- 支柱
フリーラックポール(4本):長さ900×奥行27×幅60mm - 棚板
パイン集成材(2枚):長さ1,200×幅300×厚み18mm
パイン集成材(1枚):長さ1,200×幅250×厚み18mm
これらの材料はインターネットでも販売していますが、店頭に出向いて自分の目で確かめることをお勧めします。
木材は天然のものであるため、同じ製品であっても品物ごとに色が違い、思わぬ場所に節がある場合があります。また、現物を見ることで質感や組み上がりの強度を感覚的に知ることができるので、ネット販売は参考にする程度が良いでしょう。
今回でも、棚板は安くて軽いプリントのカラー棚板にするつもりでしたが、店頭で品物を確かめると、強度に不安があったために集成材に変更しました。(確信を持てないものは現物を見る。現物を確かめることで、より良いアイディアが浮かぶ)
【参考】ラックに使用した支柱の詳細↓↓
最後に
解像度とともにPCモニターサイズが大きくなってきている昨今ですが、デスクのサイズはアナログを主流としていた従来のままなのが気にかかっています。
ノートPCやタブレットを主として使うには不自由を感じることはありませんが、デスクトップPCで大型のモニターを設置すると圧迫されて辛く感じます。特にモニターが目に与える負担は大きく、近距離の使用は視力を著しく低下させる恐れがあるので、適正な距離をとる必要があると考えています。
今回は、モニターサイズに合わせて適正な距離を保つための方法として、自作によるラックを紹介しました。参考にして、自分の目を守る工夫をして頂けたら幸いです。