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企業に依存していては、安定はない

昭和の時代を生きてきて、近年の社会情勢を知らない親は、子供が『いい大学』を卒業して『大企業』に就職すれば将来は安泰と思っているのではないだろうか。

一方、学校でも社会のしくみを教えてもらえない子供達は、親の言っていることが正しいと思い込み、塾に通い親が進める大学に進学して、親が喜ぶ『大企業』に就職することが自分の人生と思っている人が多くいます。

しかし、『大企業』に就職すれば生涯、安定した生活が送れるのは少し前までのこと。
近年では、『リストラ』『早期退職』は当たり前で安定なんてありません。

これからの世の中は、会社に依存していては生きていけません。
リストラされても生きていける個人の力量『マーケットバリュー』が全てではないでしょうか。

昭和生まれの良き時代

団塊の世代までで大企業に勤めていた人は、平均以上の給料をもらい深刻な悩みもなく家族で少し贅沢な生活を送り、定年で退職金を2000万円から1億円を受け取り、年金は夫婦で30万円。いまの私たちには考えられない、夢のような生涯。

今でも『大企業』に就職して夢の生涯と思うのは、間違っています

『大企業』に就職をして生涯、安定した生活を送りたいと思い『有名大学』を目指す。
そして、難関校の受験を突破するために塾に通う。

進学塾に通う費用が年間80万円から120万円、大学の学費が最低でも100万円。
高校生から塾に通うとしても、最低700万円は掛かる。

やっとの思いで就職した『大企業』で配属された先は遥か遠方、給料から家賃や食費などの経費を引くと手元に残るのはわずか。

長年勤めて、年収も上がり「やれやれ」と思った頃は、リストラの対象。
夢の生涯を送るはずが、地獄の一生。子供の幸せを願い苦しい生活をしながらでも教育費を工面した親。

家族そろって「こんなはずでは無かった」と後悔する。

大企業の現状

会社が事業で失敗し赤字でリストラ、会社の都合で事業部ごと売却、人手不足でありながら人員削減。
生き残るには、本人の努力も必要ですが運の良し悪しが大きく左右します。

私の知り合いが直面したリストラ

『三菱樹脂』は2012年に管材事業を『積水化学工業』に譲渡。
簡単にいうと、事業部ごと売ってしまったのです。
私の取引先の担当者からは「これで、出世の道はなくなりました」と言っていましたが昨年、退職されました。

2018年には『三菱UFJフィナンシャル・グループ』は9500人分の業務量削減、『三井フィナンシャルグループ』は4000人の業務量削減、『みずほフィナンシャルグループ』は1万9000人の人員削減とメガバンクもリストラを発表している。
これを受けてか、私が知っている会社に出入りしていたバンカーが3人ほどいなくなりました。

施工不良問題で800億円もの赤字をだした『レオパレス21』は今年35歳以上の社員を対象に希望退職を募った。
私の後輩は、会社の状況に見切りをつけて8月に退職しました。聞いた話では経理担当者が大量に希望退職したせいで決算発表まで遅れたようです。

あの『トヨタ自動車』でさえリストラを発表していますし、近年では『新型コロナウィルス』を大義名分としたリストラも横行しています。

例を挙げるときりがありませんが、どれも自分の身に降りかかってもおかしくありません。

労働者には超えるに超えられない壁がある

先日、仕事で同席したある人から「私が所属している会社は沢山の不動産を所有していて、現金の蓄えも充分あるので安心です」と言っていましたが、大きな勘違いです。

企業が事業を行うには資産が必要で、間接的には労働者も恩恵を受けることになりますが、本来は会社が所有している『不動産や現金』と労働者はなんの関係もありません。

会社が倒産すれば資産は債権者に取られ、余りは出資者で分配することになります。
また、企業によっては出資者の取り分が無くなるまでの負債を負うことなく廃業する場合もあります。

『大企業』に勤めていても労働者は、労働に対する賃金が支払われるだけで資産とは無関係と考えるべきです。これが『資本主義』の原則です。

厳しい社会を生き抜くには

結論は自分のスキルを上げること以外に生きる道はありません。
これは、「ある分野においては自分の右に出るものはいない」と言えることです。
すると、たとえ会社が倒産しても仕事はいくらでもあります。

マーケットバリュー

スキルを磨いて『市場価値』を高めるには、上司の言いなりになっていてはいけません。
私の勝手な考え方ですが、人に教えてもらうのは初心者の時だけで、その後は自分の考えで行動する事だと思います。
この考え方は、いつまでも人に依存していては、その人を超える事ができないからです。

そもそも、会社が倒産しても生きていけるスキルを磨くと言うことは、会社にも依存しなくても問題がない自分を作ることです。

日本と海外の違い

ビジネスパーソンの名刺交換の場面で「私は株式会社○○、○○部長の○○です」と挨拶することが一般的ですが、海外では「自分名前」そして「自分がやっている仕事の内容」最後に「会社」が大半です。

これは、「自分の仕事」を重んじているからではないでしょうか。そして「自分の仕事に責任」を持っている様に感じます。

一方、日本は会社の影に隠れていて、何か事があれば会社の責任?・・・。「○○部長」は何の仕事をしているの?・・・。

なんでも、自分が所属している会社が一番。
『終身雇用』の時代は終わりましたよ。

変わりつつある、近年の企業の考え方

リストラを行っている企業でも『人事不足』なのはご存じだろうか。
これは、社員は沢山いるが『仕事が出来る人事がいない』のが原因です。

いまだに、真面目に会社に行って上司の命令に従っていれば、生涯安泰と会社に依存してはリストラが待っています。

自身を磨き『会社に依存しない』自分を作れば、企業も放したくないはずです。

『○○会社の山田 太郎です』よりも『山田 太郎が○○会社にいる』
会社の名前を使えるのは『就職』してから『退職』するまでですが自分の名前は『死ぬまで』です。

自分を磨いて『自信』をもった生き方をしたいと思います。