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建築士が検証!27インチモニターBenQ GW2780を建築CADに使ってみる

Archicad、Revitなどの3D CADを使って建築設計をしています。このたび、作業効率を上げるためにデュアルディスプレイにしようと思い「BenQ GW2780(FHD、27インチ)」を導入しました。

BenQ GW2780

以前から使用している「BenQ GW2480T(FHD、23.8)」が問題なく使えていますので、同機種のモニターでもよかったのですが、少し大きめのモニターを試したかったこともあり27インチにしました。

今回の記事では「BenQ GW2780(FHD、27インチ)」実際に使ってみた様子を紹介しています。3D CADを使っている方は参考にしてください。

導入前の検討

「GW2780」に決めた理由は、以前から使用していた「GW2480」が快適に使えていたからです。とはいっても、モニターの仕様が以前と変わっている可能性もあるので、双方の仕様を比較してみました。

比較表は最後に掲載しています。

この比較で気になったのは、モニターサイズの違いから生じる「画素密度」の違いです。23.8インチの93ppiに対して27インチは82ppiです。

画像が粗くなるのではと思いましたが、店頭で実物を確認すると、画質の差を感じることがありませんでしたので問題なしとしました。

【FHD(1920×1080)におけるモニターサイズとppi】

ppi(pixels per inch)とは1インチ(約2.54cm)あたりの画素(ピクセル)の数を表す値で数値が大きくなるほど鮮明に見えます。ppiはモニターサイズと画面解像度は密接な関係があり同じ解像度でもモニターサイズによって見え方が変わってきます。

もう一点は、デュアルディスプレイとして使用するための接続端子の問題でしたが、モニター「GW2480」「GW2780」それぞれに「HDMI×1」「DisplayPort×1」「VGA×1」の接続端子が付いているので問題なしと判断しました。(パソコンには「DisplayPort×3」「HDMI×1」の接続端子が付いています)

接続端子

左から「ヘッドフォンジャック」「Audio Line in」「VGA」「HDMI」「Display Port」

BenQ GW2780の性能を検証

モニター性能の検証は、建築設計業務(CADなど)と映画鑑賞・ビデオゲームで試してみました。

詳しい結果は後述しますが、どれもほぼ問題はありません。

CAD設計による検証

CAD設計による検証は、2次元CADの「AutoCAD」と3次元CADの「Archicad」「Revit」の3種類のソフトを使いました。

AutoCAD

AutoCAD

AutoCADは2次元CADですが、モニターをデュアルで使うと、このように同じプロジェクトの「配置図」と「求積図」をそれぞれのモニターに表示させ編集することができます。

今は試しなので、ノートPCでヂュアル表示させていますが、デスクトップならもっと快適になります。効率を上げるためにやりたかったことはまさにこれです。

また、これを試してみた理由は、同じ解像度(FHD)でもモニターサイズが変わると見え方がどれだけ変わるかでしたが、問題がないというようより、むしろ「GW2780」の方が画面が大きく扱いやすいと感じました。

Archicad

Archicadでの3D画像をいくつか紹介します。
以下の画像は、スクリーンショットではなく、実際に作業をしているモニター画面を横から見た様子です。部屋の照明を落として画面が見えやすいようにしています。

※ スクリーンショットなら、以下の画像よりきれいです。

Archicad平面図

平面詳細図

Archicad外観パース

外観パース

断面パース

パース(断面位置の調整)

3D断面図

3D断面パース

3D断面詳細

3D断面パース(拡大)

Revit

以下がRevitでの平面詳細図と鳥観図です。撮影の条件はArchicadの場合と同じにしています。

Revit平面図

平面詳細図

Revit鳥観図

3D鳥観図

CAD設計による検証結果

検証の結果、「BenQ GW2780(FHD、27インチ)」は「AutoCAD」「Archicad」「Revit」は問題なく使えます。ただし、CG制作でテクスチャーマッピングやレンダリングなどで画像を実物のように表現する仕事には向いていません。

私見ですが、検証の結果は以下の通りです。

  • 画面が大きく見やすいので操作性は良い
  • 画像の解像度も設計(作図)に関しては、見やすくて操作性が良い
  • 部屋の明るさに応じて輝度を自動調整するので、昼夜問わず自然な見え方でつかれない
  • スリムベゼルのためスッキリとしていて、画面が大きく感じる
  • 3Dでの作図には問題はないが、テクスチャーの詳細な表現が粗くて安っぽく見える
  • デザインを重視するCG制作には向いていない

以上を踏まえると、CGを職業にしている方にはおすすめ出来ませんが、CAD設計を主に行っている建築士なら2万円台で買える「GW2780」はコストパフォーマンスが良いといえます。

実務においても、プロジェクターでプレゼンを行うことがあっても、モニターを持ち歩くことはありません。この辺を重視するなら、むしろ持ち歩きに便利なノートPCのスペックを上げる方が良いのではないでしょうか?

また、CG制作のプロであれば、最低でもWQHDが必要で、できることなら4Kモニターを使いたいところです。しかし、モニターのスペックを高くすると、高解像度の画像を扱えるパソコンが必須になるため、かなり高額になります。

どのあたりで最適とするのか、御自身の仕事内容に応じたモニターを選ぶことをおすすめします。

今回紹介のモニターの詳細はこちらで確認してください⇒「BenQ GW2780」

CGクリエイターならこちらがお勧めです⇒「BenQ PD2705U」

ここからは仕事ではありませんが、汎用的に使う方のために「映画鑑賞」と「ビデオゲーム」で検証した結果を紹介します。

映画鑑賞による検証と結果

以下が、とある映画のワンシーンです。一般のテレビと同じFHDですが、テレビより画像の質は高いように感じます。しかし、付属のスピーカーが「2W×2」なので、画像に比べて音がしょぼいと感じました。

映画鑑賞を楽しむなら外付けのパワードスピーカーがあった方が良いでしょう。

映画画像

【検証結果】

  • 同サイズ、同解像度のテレビより画像がきれい
  • スリムベゼルのためスッキリとしていて、画面が大きく感じる
  • 付属スピーカーのみだと迫力がない
  • WQHDと見比べると画質が低いことがよく分かる(BenQ DP2700Qと比較済)

ビデオゲームによる検証と結果

Nintendo SwichやPlay Stationなど通常テレビで遊ぶゲームではテレビよりも見やすくて操作性がいいと感じました。(結構、きれいです!)

また、PCゲームでも使ってみましたが、ゲームで競技をするようなゲームマニアでなければ問題はないと思います。このあたりになると、モニターのスペックよりもPCの性能を上げた方が良いのかも知れません。

余談になりますが、GeForce RTX 4070以上のグラフィックボードを搭載したパソコンなら4Kのゲーミングモニターを快適に使うことができます。

ビデオゲーム

【検証結果】

  • Nintendo SwichやPlay Stationなどの家庭用ゲームはテレビより画像がきれい
  • PCゲーム(インターネット通信で行う対戦ゲームなど)では、マニアでないと違いが解らない

GW2780とGW2480の性能比較

BenQ GW2780とBenQ GW2780Tがあります、両者の違いは台座の形式が違うだけでモニターそのものは同じです。BenQ GW2780Tは高さ調整ができる台座です。BenQ GW2780は高さの調整はできませんが、BenQ GW2780Tより安価でモニターからの配線はすっきり収まります。(GW2480もこれに準じた型式になっています)

付属品

モニターの付属品

配線

配線

配線収納

配線カバー

モニター「GW2780」「GW2480」比較表(異なる部分は赤文字

ディスプレイ

GW2780

GW2480

画面サイズ

27インチ

23.8インチ

パネル

IPS

IPS

バックライト

LEDバックライト

LEDバックライト

解像度

1920×1080

1920×1080

輝度

250cd/㎡

250cd/㎡

視野角度

178°/178°

178°/178°

応答速度

5ms

5ms

コントラスト比

1000:1

1000:1

リフレッシュノート

60Hz

60Hz

色域

NTSC 72%

NTSC 72%

アスペクト比

16:9

16:9

表示色

1670万色

1670万色

画素密度

82ppi

93ppi

表面処理

ノングレア

ノングレア

Gamma

1.8 – 2.6

1.8 – 2.6

HDCP

1.4

1.4

AMA

 

接続端子

GW2780

GW2480

HDMI

v1.4×1

v1.4×1

DisplayPort

v1.2×1

v1.2×1

VGA

1

1

 

アイケア

GW2780

GW2480

フリッカーフリー

TUV認証

TUV認証

ブライトネスインテリジェンス(B.I.)

ブルーライト軽減

TUV認証

TUV認証

カラーユニバーサルモード

 

オーディオ

GW2780

GW2480

スピーカー

2W×2

1W×2

ヘッドホンジャック

1

1

Audio line in

1

1

まとめ

今回はコストパフォーマンスに優れた「BenQ GW2780(FHD、27インチ)」を仕事と遊びの両面から検証してみました。

建築設計業界も3D化が進むなか、新しくCADソフトを導入するとパソコンやモニターの性能を上げていかなければならないのですが、販売業者が推奨するスペックは安全を見込んでいるため、必要以上のスペックになる可能性があります。

実際のところは、よほど古いものでなければ、事務用に使っているパソコンとモニターでも使えないことはないと思います。ですから、実際に試してみて、操作性が悪いと感じてから考えてみるのもいいでしょう。

高スペックのパソコン、モニターを使っても建築設計の腕が上がるわけではありません。あくまでも道具ですから、使い道をよく検討してから購入することを強くおすすめします。

そんな事もあり、今回は2万円台で出来るモニター「BenQ GW2780」を紹介しました。