Language:English
「舞阪」は京都で70年以上の歴史がある「うなぎ」と「すっぽん」の専門店で、ランチタイム(11時~15時)なら本格的な「うなぎ丼」が2千円ほどで頂けます。その他にも、天ぷら定食・お寿司などもあるのですが、今回は「うな重(松)」を頂きました。
「うな重」に付いてくる汁物は、肝吸い・赤だし・まるスープ(すっぽんスープ)から選ぶことができ、「うな重(松)」には、うなぎの蒲焼が1尾のっています。
うな重(松)
舞阪のうなぎの蒲焼は、パリッとした皮目にふわふわの身が特長の「関西風」で、備長炭で焼き上げた炭の香りが何ともいえない風味を引き出しています。
秘伝のタレはもちろん申し分なく、京都ならではの緑鮮やかな山椒をふりかけると一層風味が増します。
うなぎの蒲焼の関東風と関西風の違い
関東風の調理法と手順
- 背開き(江戸は武家社会:腹を切るは切腹のイメージがあるため)
- 白焼き
- 蒸す(簡単に身を柔らかくするため)
- 竹串を使う
- 頭を落としてから焼く
関西風の調理法と手順
- 腹開き(関西は商人文化:腹を割って話すといったイメージ)
- 蒸さない(焼きの技術だけで柔らかくする)
- 金串を使う
- 頭をつけたまま焼き最後に落とす
肝吸い
舞阪の「まるスープ(すっぽんスープ)」は、すごく美味しいので、「肝吸い」にするか迷ったのですが、主役がうなぎなので、肝吸いにしました。
「肝吸い」には、うなぎの肝が1つ入っていて、板麩と三つ葉が浮かしてあります。すごくシンプルな吸い物ですが、これはうなぎの専門店でなければ頂くことができません。
京都舞阪本店
京都で70年以上の歴史がある「舞阪」は「うなぎ」と「すっぽん」の専門店です。本店は京都中央市場のすぐそばで、近くには水族館や鉄道博物館のある梅小路公園などがあります。
店舗には持ち帰り専用のコーナーと、入り口横にショーウインドウとメニューの看板が置いてあり、大きな青いテントが目印です。店内は4人掛けのテーブル席が5つと2人掛けのテーブルが3つあり、2階と3階には個室と大広間があります。
メイン料理は「うなぎ」と「すっぽん」ですが、中央市場の近くでもあるため、天ぷらや寿司などもあり、夏場になると、京都の名物ともいえる「鱧料理」などもあります。
舞阪本店までの行き方は、舞阪のWebサイトに詳しく書いてあります(駐車場あります)⇒店舗のご案内
うなぎの旬は?
少し余談になりますが、「うなぎの旬」気になりませんか? 夏の暑い時期「土用の丑」というイメージがあるのですが、本当にそうでしょうか?
実は、うなぎの旬は天然と養殖とでは異なるのです。
天然のうなぎは、水温が8℃以下になる12月ごろから冬眠するので、10月ごろから冬眠に備えて栄養を蓄えます。そのため、10月~12月が最も脂がのっていて美味しい時期になります。
養殖のうなぎは、養殖業者が水温管理をしっかり行い、成長を確認しながら適切なエサを与えているため、季節による差はありません。そのため、1年中安定して美味しいうなぎが食べられます。
ということで、天然のうなぎを食べるなら10月~12月がオススメということになるのですが、天然物を取り扱っている場合でも、水槽で活かしているため、仕入れの時期などによって大きく味が変わるので、「お店の方に尋ねる」というのが一番良い方法だと思います。
うなぎの蒲焼は焼きたてをお店で食べる
うなぎの蒲焼は、「開き3年、串8年、焼は一生」といわれる職人技が求められるため、本物は「うなぎ専門店」でないと食べられないデリケートな料理です。
仮に、専門店のうなぎを折りに入れて持ち帰っても「温かいうちに食べる」のが正解で、温め直すと「蒲焼」が「煮付け」のようになり美味しくありません。
また、タレは時間が経つと酸化してくるので、次の日には別物になっています。
ですから、スーパーやネット販売の「うなぎの蒲焼」はオススメしません。もし、これらを買って食べるなら「白焼き」を温め直して、食べる直前に「うなぎのタレ」を絡めるとそれなりになります。しかし、炭の香りもしないし、やっぱり「煮付け」のような感じです。(筆者が実験済です)
まとめ
今回は、京都舞阪本店の「うな重(松)」を紹介しましたが、ランチだと2千円余りで「うな丼」などもあります。また、千円余りで食べられる「ちらし丼」などもあるので、気軽にランチが楽しめます。