裕福な人生は“天の神様”に貸しを作ることで得ることができる

wealthy life

今回の話しは、仕事で名刺交換をした約1万名のうち、裕福な生活を送っている約10名の人に聞いた考え方をまとめたものである。私もまだ半信半疑だが、なるほどを思えることもあるので是非とも参考にして欲しい。

結論から言うと、世に中に奉仕をする精神で仕事をすると裕福になれるというもので、○○のテクニックなどという小細工ではなく、「心底、世に中に尽くす仕事」をしていると必ず代償を支払ってくれるというものでる。

そして、何より重要なことは「考える力」としていて、「考える」事は何よりも忙しいことだとも言っている。

では、早速本題に入るとしよう。

「天の神様に貸しを作る」の「天」とは世の中、「神様」とはその仕組みを示し、「貸しを作る」は奉仕をするという意味で、不思議なことに知り合った0.1%の裕福な人たちが共通した考え方を持っていた。

彼らが言うには、仕事をすれば必ず代償を支払ってくれるもので、就職先が「天」であり、仕事は「奉仕」だと考えて行動を起こすだけで代償は無限大になる。ただ、支払いがかなり遅いといった問題があり、多くの人は途中で諦めてしまう。

そして、支払われる代償は「お金」だけではなく、幸せな家庭、仕事仲間や友人と良好な人間関係など、すべての望みが叶うという。

要するに、目先の収入に捕らわれずに、世の中のためになる仕事をすることで裕福になれるというこが言いたいのである。

食うか食われるかの厳しい現代社会で、そのような考え方が通用するのかと思うのだが、本当に裕福な人の考え方は、どうも違うようである。

それでは、裕福な人たちの考え方を具体的に説明しよう。

本当の裕福とは

happy life

裕福とは財産があり生活が豊かであることである。それは、人生において家族、仕事仲間、友人との間に調和をもたらすことであり、金持ちになることとは少し違う。

例えば、自分の働きではなく、財産相続やギャンブルなどで得たお金は、生活には困らないものの、価値のある使い方が分からずに、ただ浪費するだけという退屈な人生になってしまう。

また、金儲けだけに邁進するといった貪欲な生き方をすると、仕事仲間と敵対する可能性が高く、友人さえも失うことにもなりかねない。しかし何をするにも先立つ「お金」がなければ人生を楽しむこともできないのは確かなことである。

裕福の正体とは、「仕事」「人との調和」「収入(お金)」の3つのバランスがとれている状態である。

天に貸しを作る仕事とは

job choice

「天に貸しを作る仕事」とは目先の報酬に捕らわれずに人に喜ばれる仕事をすることである。手に負える範囲内でかまわない、継続していれば、やがては世の中のために仕事をしていると実感できるようになる。

それは、与えられた仕事であっても自分の仕事と捉え、創意工夫しながら報酬以上の仕事をすることである。報酬を度返視した仕事は人から感謝されるとともに、より高度な仕事を任せてもらえるようになるからだ。

しかし、報酬以上の仕事を行うには誠心誠意、今の自分に出来る背一杯の仕事になるため、思っている以上に時間が掛かるものだ。多くの仕事を安請負して中途半端な仕事をすると本末転倒になる。だから断るという勇気が必要となる。

  • 与えられた仕事を報酬の範囲内でするのではなく、喜ばれる仕事をする
  • 常に報酬以上の仕事をする
  • 適当な仕事にならないために、時には断る勇気もいる

世の中に貢献する「やるべき仕事」を見極める

仕事には「天に貸しを作る仕事」と「クソどうでもいい仕事」があることを理解して本来やるべき仕事に精を出すべきである。

「天に貸しを作る仕事」は世の中に貢献する仕事で、信用を得て長期的に栄えるための仕事である。一方、「クソどうでもいい仕事」とは、特定の人物や組織のためだけに存在し、消え去っても世の中に何にも影響がないどころか、社会的に有害となっている仕事を指す。

通常の心理状態では「クソどうでもいい仕事」に意味が無いことを理解できるだろうが、これが状態化して常識にようになっている企業で働いていると洗脳されていくのが常であり、回避するには強い信念と勇気がいる。

表立って無視すると孤立してしまい、仕事がやりにくくなる。甘んじて受け入れてしまうと、天に貸しを作ることもできなければ、大半の時間を所属している組織でしか役に立たない仕事をすることになる。

実に悩ましい状況であるのだが、組織に所属している以上、少なからず「クソどうでもいい仕事」はあると認識したうえで、できる限り感化されることなく「やるべき仕事」を見極め、常に「天に貸しを作る仕事」を心がけることを怠ってはいけない。

  • 世の中に貢献する仕事が「天に貸しを作る仕事」であり「やるべき仕事」である
  • いかなる組織であっても、特有の「クソどうでもいい仕事」があると認識する
  • 組織特有の「クソどうでもいい仕事」に振り回されずに「やるべき仕事」を見極める
  • 常に信念と勇気を持ち「やるべき仕事」に奔走する

なぜ「クソどうでもいい仕事」があるのか?

「クソどうでもいい仕事」は無能な中間管理職が作り出し、それに気分よくしている経営者陣に問題があると考えられる。それは、上司のご機嫌伺いのために作り出された仕事で、企業として社会に貢献するといった、本来やるべき仕事を見失うことにつながる。

そして、すべての従業員が意味のない仕事で振り回されて本来やるべき仕事が疎かになり、実社会に中途半端な不良品を送り出す原因となる。不良品にはクレームがつき物で、それを処理するために、益々無駄な労力が必要になる。

これが現代社会における「クソどうでもいい仕事」の正体で、組織全体が洗脳されている可能性が大いにあるため、「何が重要な仕事」であるか自分で考えることが最も大切である。

「クソどうでもいい仕事」については、デヴィッド・グレーバー(David Graeber)という文化人類学者の著書『ブルシット・ジョブ クソどうでもいい仕事』に詳しく書かれている。

本書は「やりがいを感じずに働いているのはなぜか」「ムダで無意味な仕事が増えているのはなぜか」「社会の役に立つ仕事ほどどうして低賃金なのか」を以下の項目で解き明かしているので、是非とも参考にして欲しい一冊である。

  1. 取り巻きの仕事:誰かを偉そうにみせたり、偉そうな気分を味わさせたりするためだけに存在している仕事
  2. 脅し屋の仕事:雇用主のために他人を脅したり欺いたりする要素を持ち、そのことに意味が感じられない仕事
  3. 尻ぬぐいの仕事:組織のなかの存在してはならない欠陥を取り繕うためだけに存在している仕事
  4. 書類穴埋めの仕事:組織が実際にはやっていないことを、やっていると主張するために存在している仕事
  5. タスクマスター:他人に仕事を割り当てるためだけに存在し、ブルシット・ジョブを作り出す仕事

「お金」のために仕事をするほどつまらぬものはない。

生きていくうえで「お金」は大切なものだが、生活費を稼ぐためだけに働いていると、何時まで経っても日銭を稼ぐのが背一杯で裕福な生活はどんどんと遠ざかっていく。なぜなら「お金」を目的とした仕事は報酬が得られたところで終了するため成長することがないからだ。

このような成長しない仕事は世の中に貢献するどころか、「考える力」を失い、やがては自分を見失う。そして、会社からは不要な人物という評価を受けることになり昇進することはあり得ない。

こうなると転職することもできなくなり、あとは経営者や上司の言いなりになって嫌な仕事でもやらざるを得なくなる。

このような飼い殺し状態になる原因は自分自身が生み出したもので、会社が悪いわけではないことを理解しておく必要がある。報酬より世の中に貢献と考えた仕事をしていると、昇進のチャンスや他社からの誘いもあり必然的に報酬は増えるものである。

  • 目先の報酬を目的とした仕事は、成長できないばかりか人間が小さくなる
  • 世の中に貢献するための仕事は、世間から高評価が得られるためチャンスに恵まれる

やっつけ仕事は天を侮辱することである

仕事は精神誠意行うことで世の中のためになる。中途半端な仕事は不良品を世の中に送り出すことになる。すなわち天(世の中)を侮辱しているのと同じである。

現在の世の中、仕事のありかたは忙しいだけで中身のないものが多い、手っ取り早く儲けようと資産運用や投資で賄うような経営では、本来やるべき仕事ができなくなり、やがてはバブルがはじけるように莫大な付けを支払うことになる。

本業の大切さ、本来やるべき仕事、それは世の中に必要とされるもでなければ意味があない。世の中にとって意味のないものには存在価値がなく何れは消え去る運命にある。

大切なことは、1つひとつの仕事を丁寧にこなし経験を積み上げることである。そうすれば他に無いものを提供できるようになる。

  • 仕事に精神誠意を尽くすということは、世の中に貢献することである
  • 中身のない中途半端な仕事は世の中にとって迷惑となり、やがては莫大な付けが回ってくる
  • 仕事を丁寧にこなし経験を積み上げると大きく成長できる
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