消費カロリーも摂取カロリーもしっかりと計算したのに効果が出ないことってありますよね。
間違った方法を続けていると体を返って悪くすることがあるので基本的な体の仕組みを理解しましょう。
ここでお話しするダイエットは体重を落とすのではなく、引き締まった奇麗な体を作る事なので、体重だけを重視しないでください。
「私の体重は○○kg」と書いた看板を背負って歩いている訳でありません。周りの人は、あなたを見た目で「スタイルが良い」と判断します。
筋トレとダイエット
良いスタイルを作るのには筋肉が必要です。筋肉が少ない人がダイエットをして脂肪を落とすと細くは成りますが、メリハリのない、骨と皮だけのような体型になります。また筋肉が少なければ代謝が悪いため、少し油断する元の体型に戻ります。
「筋トレ」を取り入れたが、体重が増えてきたので止めてしまう人がいます。筋肉が付けば体重は増えますが、代謝が上がるので、ダイエットを平行して行えばメリハリのある奇麗な体型が作れます。
筋肉を付けてから脂肪を落とす。
脂肪を落としてから筋肉を付けるといった考えもありますが、筋肉が少ない場合、代謝が低く効率的とはいえません。
筋肉を増やすには、しっかりと食事を摂って筋トレをしなければならないので、筋肉と一緒に脂肪も増えます。一時的に体が大きくなり、体重も増えます。
その後も筋トレを継続しながら、ダイエットを行うと筋肉がさらに増えて代謝があがるので脂肪が落ちやすくなります。
- メリハリのある引き締まった体は、しっかりとした筋トレから生まれる。
- 筋肉が増えると体重は増えるけれど、一時的なことなので気にしない。
体脂肪を落とす
体脂肪を落とすには、食事のトータル摂取カロリーを減らすのですが、脂肪だけでなく筋肉も落ちます。
筋肉を出来るだけ落とさないためには、タンパク質をしっかり確保する必要があります。タンパク質の量が少ないと、筋肉が分解して体に必要なアミノ酸を取りだします。
摂取カロリーの多いバルクアップ時はタンパク質を筋肉に変えようとしますが、摂取カロリーが少ないダイエット中は筋肉を分解しようとするので、タンパク質の必要量は増えます。
【ダイエット【その3】三大栄養素で摂取カロリーを調整する】
- バルクアップ時:体重×2.0g~2.5g
- ダイエット時:体重×2.5g~3.0g
トレーニングと食事のタイミング
同じカロリーでも摂るタイミングで効果が変わります。運動後は栄養が筋肉に行きやすいが、運動していない場合は脂肪に行きやすくなるので、たくさん食べるのはトレーニングの後にします。
停滞期(プラトー)を乗り切る
ダイエットを始めて、ある程度すると効果が出ない時期があります。これは誰にでも起こることで、栄養が少ない場合、消費を抑えようとする機能が働き、少ないカロリーでも効率よく体を動かそうとします。
この時に摂取カロリーを減らすと、体はそれに適応してさらに少ないカロリーで賄います。そして、摂取カロリーを減らせば、減らした分だけ体は適応して、体重も脂肪も落ちなくなります。このような状態を停滞期(プラトー)といいます。
停滞期(プラトー)の見極める方法として体温を測ります。代謝が高いと体温は上がり、低いと体温は下がります。普段より体温が0.2℃低い場合は間違いなく代謝が落ちています。
これを乗り切る方法は、少ないカロリーで賄っている体をもとの状態に戻し、代謝をあげる事です。
1日から2日を目安にイッパイ食べて、体温が普段の状態に戻ればダイエットを再開します。これが一般にいわれているチートです。
- 食事のタイミング:たくさん食べるのは運動(筋トレ)の後にすると脂肪になりにくい
- ダイエット時は基礎体温を測り、0.2℃以上下がれば「チート」を入れる
- 体温が普段の状態に戻ってからダイエットを再開する
消費カロリーを増やす
ダイエットの効果を促進するために消費カロリーを増やすのは良い事ですが注意が必要です。
普段より「筋トレ」のセット数を増やしたり、普段通りの「筋トレ」に有酸素運動をプラスして消費カロリーを増やそうと考える人が多いのですが、この方法は間違いです。
ダイエット中は摂取カロリーが少なく、栄養不足がトレーニングで疲労した筋肉の回復を遅らせます。また、栄養不足は普段より多くの筋肉を分解しようとするのと同時に、免疫細胞に回す栄養も少なくなり免疫力が低下して風邪をひきやすくなります。
ダイエット中はオバートレーニングになりやすいのでトレーニングのやり過ぎに注意しましょう。
- トレーニングで疲労した筋肉の回復が遅い
- 普段より筋肉を分解しようとする
- 免疫力が低下する
オーバートレーニングにならない様に消費カロリーを上げる
トレーニング頻度を上げて、一回のトレーニング量(時間)を減らせばオーバートレーニングにならずに消費カロリーを上げる事が出来ます。
例えば、週に1時間3回のトレーニングを週30分5回にします。トータル時間は3時間に対し1.5時間とトレーニング時間は少なくなりますが、頻度を高めることでトレーニング後の代謝が上っている時間が増え、オーバートレーニングを防止しながら効果を得る事が出来ます。
「筋トレ」のような無酸素運動は、運動後のカロリー消費(アフターバーン)は運動中の19倍で、この効果は運動後24時間から72時間持続するといわれています。
糖質と脂質、同時にカットしてはいけない
食事をプロテインやEAAだけにするといったタンパク質だけの食事にすると、体はタンパク質をエネルギーに使うようになり、筋肉を分解してアミノ酸を取りだしエネルギーにしようとします。
糖質、脂質が不足すると糖原生アミノ酸からグルコースを生産してエネルギーにします。
体を動かすエネルギーとして使われる順番は、①糖質②脂質③タンパク質です。たんぱく質を分解させないためにも糖質または脂質は摂るようにしましょう。