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損得に過剰反応しないための心理学”サンクコストの呪縛”

普段の生活に役立つ”心理学”24選

浪費しないための”心理学”

①バンドワゴン効果
②ディドロ効果
③心理会計
④希少性の原理
⑤相対性効果
⑥アンカリング効果

損得に過剰反応しないための”心理学”

①サンクコストの呪縛
②損失回避バイアス
③保有効果
④時間割引
⑤双曲割引
⑥選好の選好

合理的に判断するための”心理学”

①ゴーディロックス効果
②フレーミング効果
③代表制ヒューリスティック
④確証バイアス
⑥自制バイアス
⑥知用可能性ヒューリスティック

勘違いしないための”心理学”

①バーナム効果
②カリギュラ効果
③カクテルパーティー効果
④ピグマリオン効果
⑤ツァイガルニック効果
⑥ザイオンス効果


サンクコストの呪縛

サンクコストの呪縛とは”今まで掛けた費用(労力、感情)がもったいなくて無駄だと分かっていてもやめられない”という心理現象のことです。

サンクコストとは
埋没費用ともいい、事業や行為に使った資金や労力などの固定経費のうち、その行為を途中で中止、撤退、廃止しても戻ってこない経費をさす。(経済学の概念)

何かをやり始めるには、それなりに資金や労力が必要になります。さらに思い入れなどの感情が加わることで価値を感じます。続けると損失が出ることが分かっていても「今さらやめられない」、「後戻りできない」と思い、どんどんと深みにはまってしまいます。この心理は国の政策、企業の事業、個人の投資などあらゆる場面で見受けられます。

世界的なサンクコストの代表例に、超音速旅客機「コンコルド」の開発があります。莫大な開発費が掛かるうえ、完成しても事業としての採算が取れない(高額な燃料費に対して乗客数が少ないなど)ことが、開発途中で分かってもプロジェクトを遂行してしまったのです。

要するに、ここまで手を掛けたのだから、「もったいない」と思ってしまう心理。
  • 投資などで損失が出た際、投じたお金がもったいなく感じて損切できない。保有し続けることで損失は拡大する。
  • ホテルやマンションを経営しようと投資したが、世の中の状況が変わり採算が取れないと分かっても事業を中止できない。続けた結果、莫大な損失を出してしまう。
  • 映画やコンサートに行き、途中でつまらなくなったが、チケット代が惜しくなり最後までいるはめになった。結果、貴重な時間をつまらないことに費やしてしまった。

この心理の影響範囲は広く、大きなお金が動く事業から個人の持ち物まで様々です。細かいところでいえば、不要になった持ち物を捨てらずにいる心理もこれに近いものがあります。

人は掛けた費用の大きさ、手掛けた時間と思い入れがあればあるほど執着をもってしまうものです。初期費用が必要な「ねずみ講」や「マルチ商法」はこの心理を巧みに利用しているので注意しましょう。

これらを回避するには、今までの経緯にとらわれず、つまらない執着心を無くして、冷静に未来を見つめる事です。たとえ途中でやめることになっても、それまでの経験と知識は自分のものになっています。